転生者である勇者とその仲間たちが、魔王を倒したところから始まる、いわばエンドロールの物語。
軽妙な掛け合いが楽しいショートコメディです。ボケとツッコミの応酬に、そこかしこに散りばめられたパロディ的ギャグと、とにかく笑って楽しめばいいライトさが魅力のお話。
設定そのものは単純に「勇者と魔王」的な古典RPGのそれを踏襲しており、しかも魔王を打倒した瞬間から始まる、おまけの余談みたいなゆるい雰囲気が素敵でした。
……と、思っていたのですけれど、実はただふざけているばかりでもないのがなかなか侮れないところ。
意外な展開というかなんというか、中盤以降の展開に度肝を抜かれました。
シリアス展開、というとまた少しニュアンスが違うのですけれど、とにかく強烈なフックに脳天をかち割られたような感覚。一気に引き摺り込まれました。とはいえあくまでコメディ作品ですので、無駄に重たいドラマとかになだれ込むわけではないのも嬉しいところ。ちょうどいい感。
もう一点、基本的には「笑い」という意味でのコメディ作品なのですけれど、でもタグにある通り「ラブコメ」要素もちょっとあったりして、その辺がなんだか好きな作品でした。イチャイチャ感が素敵!