97話 【学力テスト】我の子の学力はいかほどぞ【月夜輝夜/彼岸零】3
――紀元前2000年地中海トロイア文明で有名な戦争を答えよ――
『トロイア戦争』
・なぜ分かる
・映画になってたからギリギリわかった
・ところで縁に書いた執事は?
「このイラストはなんじゃ?」
「1番だな、確かこの時代に生きていたと聞いている」
「そうじゃったか、なら精神年齢は順当に行けば4000歳かのぉ」
「そうなるな」
「なんじゃ淡泊じゃのぉ」
「あんまり他のヤツと変わらんからな」
「というと、精神年齢はある一定の年齢で止まるという分けかのぉ」
「そうだな」
・できる老執事って感じだな
・デフォルメじゃないのに何でこんなにはやく描けるんだ
・迷いが一切なかったな
――1805年に生まれ1875年に死亡した世界三大童話作家を答えなさいまたその代表作を2つ答えなさい――
『ハンス・クリスチャン・アンデルセン 人魚姫 マッチ売りの少女』
「うむ、正解じゃ。ちなみにこの童話作家は生前はあまり売れておらなんだ、それが死後もてはやされるようになったそうな。時代を先取りしておったのじゃな」
「そうだな、だが死後もその作品の制作をやめない姿勢は感嘆に値するな」
「し、死後も?」
「今も作品を作ってるな」
「…………」
「……よませてはくれないんだがな」
「そ、そうなのか」
――第一次世界大戦でドイツ帝国が恐れられた3つの要因を答えよ――
『戦車の保有 航空機の保有 毒ガスの研究』
・まぁ有名なヤツじゃないかな
・なんだかレベル上がってるな
・小学生じゃこれ解けんな
「ペラペラめくれば記憶できる、それができれば小学生でもこの問題は解けるだろう」
「いや、そんなパッと覚えられてたら成績優良児しかおらなんだ世界になってまう」
「できないのか?」
「できん」
「そうなのかぁ」
・パッとみただけて
・瞬間記憶できても記憶容量とかが
・零ちゃんほんとに人間のスペックなのだろうか
・
・
・
――現代のエンターテイメントであるスマホ媒介としバーチャル空間から配信をするモノを1つ答えなさい――
・これは簡単ですね
・これは常識です
・知っていて当然です
『 』
「なんと!?」
「わからんな、どこにも書いていなかったぞ」
「そうか、書いてなかったかぁそれじゃあ仕方ないのぉ」
・輝夜様甘やかしすぎじゃ
・零ちゃん可愛いなぁ
・零ちゃんもう少し考えよ
「これの答えはVtuberじゃな」
「……書いてないから仕方ないの」
「うむ、しかたなーいしかたなーい」
「(むふー)」
・零ちゃん猫みたいになってる
・猫やんけ
・猫だった!
――次の単語を日本語に直しなさい――
『Apple』
『りんご』
「今回も精度の高いイラストじゃのぉ」
・白黒の写真と言われても信じるよ
・めっちゃ細かいのな
・すげーわ
『Good』
『そんなのいない』(けしけし)『空想上の存在』(けしけし)『神』
・本音が漏れてます
・本音漏れてるよ
・も、もれてます
「なんのためらいもなく回答から離れていったとも持ったが軌道修正できてえらかったのぉ」
「(もっと褒めて)」
「よしよしよし」
「(にっこり)」
・猫だね
・猫だな
・猫じゃな
・
・
・
――英単語で1番長いものを書け(辞書基準)――
『pneumonoultramicroscopicsilicovolcanoconiosis』
「意味はとても小さな火山塵を吸い込む事で引き起こす肺の病気だな」
「運営何を問題に知っておるんじゃ……」
「ちなみに、辞書基準でなければ20万7000文字を超えるらしい」
「読んだことはあるのかえ?」
「ないな、あまりに重要度が低かったからな」
・てか見ただけで覚えるってやばない?
・零ちゃんの記憶力を垣間見ることができる配信なんだね
・零ちゃんすごい
――道徳の問題です。信号を渡ろうとしているご老人がいます荷物が重そうです、貴女はなにかしますか?――
・道徳と言ったらこれよな
・THE道徳
・これぞ道徳よな
『特に何もしないな』
「ほう、理由を聞いても良いかのぉ」
「簡単なことだ、ご老人であろうとなかろうと筋肉を使わなかったらそれは衰える、ならば負荷をかけ筋肉の落ちにくい身体を作るべきではないだろうか」
「ふむふむ、知識でカバーしておるのぉ。まぁ道徳に回答なんぞないから気楽に答えてくれればええからのぉ」
・納得できる理由やな
・ここまで答えられるのが10代前半ってほんとですか!?
・俺何も考えてなかったな。
――吸血鬼は人に害をあたわす存在です。人畜無害の吸血鬼がいます貴女はなにか行動を起こしますか?――
『何も行動を起こさない』
「理由はなんじゃ」
「私に対する抑止力からの依頼は人類を脅かす外なる来訪者の排斥だ、地球上でおこなわれる行動に私は関与しない」
「零だからこその回答じゃな」
・抑止!!!
・管轄外的な?
・仕事の分別!
――今貴女が感謝している人物はいますか?いたら言葉で伝えてみましょう――
「輝夜おねーちゃん、私は貴女に感謝しています。貴女がいなければ気がつけなかったことだらけでしたでしょう、マネージャーからの打診を引き受けてくれ私を育ててくれてありがとう、これからもよろしく」
「う、うむ!」
・・・・・・・・・
よしよしよしよし
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます