87話 走れ社長
輝夜おねーちゃんが晩酌配信を控え初めて早2ヶ月半
ついに輝夜おねーちゃんが暴れ出した
「だっーーーーあ!我は酒が飲みたい!酒を零にそそがれながら配信がしたい!したいしたいしたい!」
かれこれ30分はだだをこねている。なら晩酌配信をすれば良いではないかと言われるだろう、だがコトはそう簡単にはいかない。というのも私という枷があるからだ、私が一般的に好奇心旺盛な子供という枠組みに組されるから晩酌配信はもう少し様子を見ようとなったのだ
マネージャーに許可をもらうべく20分前には連絡を入れた今は返信待ちだ
『零さんへ 夜空輝夜さんの晩酌配信の件に関してなのですが結論から言えば許可が下りました。ただ1つ社長がそちらに向かうことになりそうです。それでもよろしいか夜空輝夜さんにお確認ください(社長も零さんに会いたい会いたいとだだをこねていてうざかったです)』
受け取った連絡をそのまま輝夜おねーちゃんに見せる
輝夜おねーちゃんは席を譲ってと動作で言ってくるので譲る
『よい、そして晩酌配信させろ』
『かしこまりました。社長がOKがでると行って先ほど全速力で車に向かっていたので5分もしないうちにそちらにつくかと』
輝夜おねーちゃんが読み終えると同時にインターホンがなる
輝夜おねーちゃんが扉を開け中に入ってきたのは輝夜おねーちゃんほどの身長の女性だった、20代後半の若い女性でクール系といわれる人間だ。
「ひさしいのぉ社長」
「久しぶりだな輝夜(そわそわ)」
「……まぁ分かるとは思うが、そこにいるのが零じゃ」
輝夜おねーちゃんが残念な目で社長と呼んだ女性を見る
社長と呼ばれた女性は私が私であると紹介されるとすぐさま私の前にニュッとはえるように移動してきて握手を所望してくる
「私が境界の社長だ、よろしく(わくわく)」
キラキラした目で私を見てくる
「私が彼岸零だ、それ以外でもそれ以上でもないよろしく」
挨拶と同時に握手を交わす、何秒たっても離されない
「3ヶ月だ、君のことを外部で調査した期間だ。君のコトを配信以外で探っただが一切情報が出てこなかった、出自さえも。これほどまでに埃が出てこない人物に私はであったことがなかったんだ。君は最高の人物だ!で、本題だ。君は何者なのかな?」
私が何者か、か。
「私は私であり、私以外ではない」
「……ふむ、あくまでしらを切るつもりかね?」
「いいや、私はわたしだ。それ以外ではないだろう?」
「ふはは、そうだね。君は君だ、では質問を変えよう。君の出自と人生について聞かせてくれないか?」
私のこれまでか。そうだな
「了承した。私は――――――――――――」
・・・・・・・・・・
次回はつづきからだよ
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