59話 旅行中に配信③
悲しい話の後には楽しい話といった決まり事を分かってか分かっていなかったのか分からないが金色力は話し出す
その話し声はいつものように元気のいい声だ
「部屋についた後にオイラずっと零の魔術が気になっててな!それで、こうパッて感じのグワーってなるヤツ見せてって言ったんだ。そしたら零がなにかしたかと思ったら次の瞬間には部屋が変わっていたんだ!」
金色力が言いたいのは瞬間移動・ワープ等のことである
「零とオイラとあとネムがいたぞ。それでその部屋がなんと……ってこれは言っちゃダメなヤツだ。ごめんごめん」
・ちゃんと伏せること伏せれて偉い
・規約かな?まぁちゃんと守れて偉い
・大将に知性が!
「その後に輝夜がおくれてやってきたんだぞ。驚いた顔が面白かったな!」
・誰か翻訳してくれめんす
・ふっ難しいことを言ってくれるわ
・つまり難しいことだってばよ
「要約すると力さんは零さんにエンタメをねだったら瞬間移動したということですね。なんてうらやましい」
・なんて簡潔明瞭なんだ
・さすアリ
・その後にあの悲劇が起きたんですね。
「その部屋でお菓子食べたりしてその後、零とネムと部屋に戻ったんだぞ。」
「そこでさっきの話につながっていくのね~」
「おいしそうな匂いがして気が付いたら食べ終わってた!」
これほどまでにキラキラとしたドヤ顔があるかと言わんばかりに金色力はドヤ顔をする
これには怒っても意味が無いとおもわされるほどのモノであったと後に『アリス』は語る。
『力、わたしの買ったお菓子はおいしかったか?』
「ウン!すっっっごくおいしかったぞ!」
金色力は気が付かない、声色が少し下がり雰囲気も変わった鏡乃アリスに
『そうかそうか。んで、この落とし前どうするん?』
部屋の温度が2度は下がったのでは?と感じさせるほどにドスのきいた声でアリス、否、リデルが問うた
金色力は急に空気が臨界状態であることに気が付く。
・大将…いいヤツだったよ
・アリスちゃんってもしかして「ヤ」のつく人?
・↑リデルちゃんな(多分)
「あ、アリスちゃん、お、落ちついてぇどうどう」
カムパネルラがなだめようとするも効果が無い
「んむ。なんじゃここ寒くないかのぉ?」
ここでやっと起きた寝ぼすけ輝夜である
しかし輝夜が起きたコトに今は興味が無いのかリデルは力を視界に捕らえるのみ
「あばばばば、どどうしましょ~(悲)」
現場をいったん確認した輝夜が「ふむ」と頷く
「力、お主なにかやらかしたのかぇ?やらかしたら謝るモノじゃぞ」
零の保護者をやり始めてから丸い話し方を覚えた輝夜が解決策を提案する
金色力が「それだぁ!」と言った顔をする
「すまなかった!でも、……美味しそうな匂いがしたら誰でもやると思うからオイラ悪くないよな!」
・今日が命日になるのか。大将
・冥福祈っとく?
・はやいはやい
コメント欄では金色力のやらかしに対し「哀れみ」を感じたと伝えるモノが流れている
『……はぁー、少しは自分の行動を考えろ。今回は許すが次回は無いからな』
そう言うと空気は戻る
リデルからアリスへと変わったのだ
「っふーーー」
カムパネルラが肩の力を抜いて座椅子に背を預ける
よほど緊迫した空気だったのか冷や汗をかいている
・ゲラ様ってなんだか保護者感ましたよな
・ママ感増した?
・バブー!
「これこれ、我はお主らのママでは無いぞ。」
輝夜は軽くコメントを流す
ここでやっと1人復帰した
「お騒がせしました。リデルが表に出ちゃってやらかしちゃったみたいですね」
「そうらしいのぉ」
「すいません_(._.)_」
ぺこりと頭を下げるアリスにあてられカムパネルラと金色力も復活する
「それでは2人も復帰してきたので話を続けましょうか」
旅行というモノは楽しいこともあれば喧嘩することもあるとリスナーに教える4人であった。
・・・・・・・・・
あれ、金色力反省の色が無いぞ?
おやすみぃ
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