56話 配信せずしてなにが配信者か!

  


 本来なら旅行が終わってから一気にリスナーに旅行話しをする予定が組まれていたのだったのだが「ここで配信せずしてなにが配信者か!」と音坂が豪語した

 その姿は荒れ狂う高波をモノともしない漁師のようだった


 配信という大海原に境界という漁船は帆を進めるしかしリスナーが見たい取れ高をその日に見せないというのはどうなのだろうか。と言いたいだろう


 それに追随したのは力尽き倒れていた金色力、金色力の看病をしていた鏡乃アリス、森アカネだった。

 しかしそれに反対するのは目元をこするネムただ1人であった

 他は中立であった。その中にはマネージャーの姿もあった


「むー、ネムは眠いから反対なの~」


 ネムが反対の抗議をする、と言うのも金色力がメンバー全員と勝負するまでご飯を食べないと言い出すので全員が勝負する羽目になったのだ。マネージャー達も例外では無いのだがまだ疲れてはいないようだ

 

「配信の許可は全方面降りているのでこちらとしては大丈夫ですよ」


 マネージャーがそう言うと少し紅鬼がそわそわして鏡乃アリスの方に近づく。

 紅鬼なりのアピールなのだろう(私は賛成派だ)という


「さっき零は倒れたの。だから今日はご飯食べたら寝るの!」


 自身のことのみならず周りのことも一応は気遣って発言しているようだ

 それに後れを取る賛成派


「……は、はい」


 誰かに反応して貰えないと話せないのか学校授業のように自信なさげに手を上げる紅鬼

 輝夜が「なにか意見があるのかえ?」と聞く


「こ、今回の旅行は、2泊3日だから。今日と明日の2組、作って……配信したらどう、かな?」


『お~』一同が納得のいく回答を紅鬼が提案した


「それじゃあ組み分けしましょうか」


 カムパネルラが場をまとめる

 マネージャーがくじを作ってくれ配信準備も進めていた

 配信は食後1時間後となった

 くじの結果は


 1日目

 鏡乃アリス カムパネルラ 月夜輝夜 金色力


 2日目

 彼岸零 森アカネ 音坂こがね 紅鬼 ネム 


 となった。配信はマネージャー組の部屋で行い配信に出ない者は大部屋でおのおの好きなことをしていいことになっている。

 

 マネージャーは配信組の近くで有事の事態にならないようスタンバイしているそうだ

 有事の事態とは旅館名などを言ってしまったりだとかだそうだ、言いそうになったら強制的にミュートになったり枠閉じ等をするらしい


・・・・・・・・・


 次は1日目の配信だよ!

 

 ネム「ねむい……今日は8時間しかねれてない……」


 輝夜「いやそれ、一般的な睡眠時間より多いじゃろ!」


 おやすみぃ

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る