53話 邂逅と変貌

   


 目が覚めるとそこは脱衣所であった

 近くで輝夜が様子を見ていてくれたのかわたしが起きたことにすぐに気が付いた


「零っ!目覚めたんか。心配したんやぞ、もう……」


 食い気味にわたしに話しかけてくる輝夜

 他のメンバーも輝夜の反応でこちらに気が付いたようだ

 

「零、大丈夫です?」


「零さん大丈夫ですかっ?」


 近くにいた森アカネと鏡乃アリスが声をかけてくる

 見れば髪なども乾いていないようだ

 それほど眠っていなかったのだろう


「急に倒れたって聞いたの。零の身体は睡眠をほっしているの!」


 ネムが近づきそう語る

 語っている内容はいつもと変わらないのにその目は真剣そのものだ

 

 わたしの安否を確認されて更衣を済ま廊下にでる

 そして空を見ながら話しかける


「4番、久しいな。元気にしていたか」


 わたしの目線の先に少女が現れる。文字通りそこにいなかった者が突然とまるでそこに最初からいたかのように現れた

 わたしの記憶とは容姿が違うが4番だ

 以前は物語に出てくるような狩人といった容姿の男だった

 だが今は赤茶色の髪は肩に当たりクセは無くなっている身長も155くらいに下がり体型も少女のようなものになっているまさに少女といった容姿だが何があったのだろうか。まぁもう会えないと思っていた人物と会えたのだ容姿なんて二の次だろう


「うっす元気にしてやす、0番も元気そうで何よりっす」


 0番・・・零のこと


 変わりない口調と話をする際でも気を抜かないあたり4番であることがうかがえる


「向こうと連絡は取れそうか?」

 

 4番は顔をくらくする


「実は自分どうやってこっちにきたかわかんないんすよ。一応受肉したみたいなんすけどもととなった肉体がどうやら自分の知らない生物のモノらしいっす、多分この世界由来のモノではないっすね」


 つまり敵対するモノの肉体を使った分けか。あの夢の中の少女が気になるな


「そうか、分かった。こっちにきてばっかりですまないのだが先に観測の方に言ってほしい勝ち得ることができなかったいじょう次が来ることを想定せねばならんからな、4番が来てくれて助かる」


 観測、外から地球に害を与え人類に被害をもたらす超常生物の動向を監視することだ


「うっす、了解しやした」


 また姿をくらます。

 わたしが廊下に1人出ているのに気が付いた紅鬼が脱衣所から出てくる


「れ、零ちゃん誰かいたの?」


 聞かれていたのだろうか、聞かれてまずいことでは無いので正直に話してもいいのだが……どうしたものか。


「いや、独り言を呟いていただけだよ」


 ごまかすことにした、説明が億劫だったからとかそんなのではけして無い。断じて無い


「そ、そうなの?」


「あぁ。そうだ」


 話はそこで途切れてしまう


・・・・・・・・・


 4番登場!


 おやすみぃ!

 

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