44話 食べるのに忙しいのだ!

  


 第一話から改訂作業してます


・・・・・・・・・


 女将(夜空の母)の和室に5人が集まった

 魔術によって飛んできた零、力、ネム

 ゆっくり歩いてきた夜空

 部屋の主たる女将


 零は女将の膝にちょこんと座っている

 力は部屋にあった和菓子をムシャムシャと食べ、口の周りに最中のくずをつけ

 ネムは座布団を枕に寝ようとしている


「零ちゃんはぁ、夜空のことぉ好きなんかぇ?」


 女将はテンポのつかめない話か方で膝の上に座らせた零に話しかける

 零はコクコクとうなずく

 本の数日前まで感情の出し方すら知らなかったとは思えないほど愛らしくうなずく


「母グッジョブなのじゃ」


 夜空が女将に向かって親指をあげグッジョブポーズを取る

 それに習って女将も夜空に同じポーズを取る


 ムシャムシャ ムシャムシャ


「ところでぇ零ちゃん、あのお城はぁニュースにもなってたけぇど落ちてこないのかしらぁ?」


 あのお城とは零が初配信の際に作った日本の首都上空20000mにある広大な土地を持つ城のことだ


 零は女将の顔を振り返るように見て一つうなずく


「わたしが死んだら消えるようになっている」


 言葉を返せば零が死ぬまでそれはあり続けると言うことだ


「む、ネムもニュース見たの。確かあの城の所有権がどーちゃらこーちゃら言ってたの」


 ネムがトロンとした目で話にはいってくる


 ムシャムシャ ムシャムシャ


「確か国の所有物にするとか言っておったのぉ、零はニュースは……知らぬか」


 夜空が零に聞こうとしたが零はきょとんとした表情をしているだけだ


「むむ、あれは零のなの。国の所有物じゃないの!」


 ネムはあの天空の島を零のだと主張する。零の視聴者はほとんどがそう思っているらしく政治家が国の所有物にしようとしているのにたいし抗議活動をしているのだとか

 零は少し眠そうな表情をして口を開く


「ここはなんだか眠くなるなぁ。これが落ち着く場所っているのかぁ……」


 零の発言に女将は嬉しそうな表情をする


「嬉しいわぁ、うちの雰囲気は気に入ってくれたのかしらぁ」


 零は頷き答える


「夜空のにおいがあちこちでする、落ち着く」


 そう零が言うと夜空は赤面する


「っばばばばっばばっば///」


 言語にならない言葉をくちにだす

 するとそこに今まではなしにはいってこなかった1人が口を出す


「もう、お菓子無いのかぁ?」


 力だ。話を一切聞かずに女将の部屋にあったお菓子を1人で黙々と食べていた力だ


「……お主」


 呆れた目をする夜空に力は「なにか?」と首をひねるのみ

 女将がお菓子の補充を取ってくるために零を手放す


「……ポカポカ」


 零の調子がこんなのには理由があった。

 それは、、、


「輝夜まさか、零に自分の小説読ませたのなの?」


 ネムが普段ならしないはっきりとした口調で聞く


「うぬ。我の作品をおとといくらいから読んでおったの。ちょうどそのくらいからこんな調子になってきおったの」


 夜空はVtuberとして世に出る前作家としてデビューしていた。デビュー当時から逸材だと評され、感情表現の鬼才と呼ばれ小説界隈ではわりと有名な作家だった


「……理解したなの。」


 なんともぬぐいきれぬ感覚を残していると言葉に出さぬが顔にそう出ているネムは零の側に座布団を持って近づくのだった


「お菓子まだかな♪」


 同じ場にいるはずなのに一切話にはいってこない金色力なのだった


・・・・・・・・・


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