42話 魔術見せて!

  


 目が覚めて2人とは鏡乃アリス、森アカネの2名だ


「はっ。零ちゃんと旅行に行く夢を見ていたわ」


「はっ。零とお出かけする夢を見ていたのです」


 起きて最初の言葉がそれだった、そして声に反応してお互いを見つめ合う


「「夢じゃ、無い!!!」」


 言い終わるやいなや周りを見渡しはじめ私を見つけると釘付けにでもされたかのようにい目を大きく見開かれる


「アリス、森アカネおはよう。そんな目を開いていたら目が乾いてしまうぞ」


 私の言葉に周りは「そうではないだろ」と言いたげな目を向けるのだった


「零ちゃん!……すっごく可愛いよ///」


「零、すっごく似合ってるです!」


 私の衣服がこの前、夜空とマネージャーと買い物で買った物だからだろうかそんなことを言われてしまう。バスの前の方に座って存在感を消している私のマネージャーが「どやぁ!」としている


「なぁなぁ零、魔術見てみたい!」


 金色力が先ほどから話していた魔術に興味を持ち見てみたいと言い出す


「どんなのが見たいんだ?」


「オイラ派手なのがいいぞ!」


「零ちゃんに無視された……」


「(/_;)シクシク」


 金色力は魔術の注文をしてアリスと森アカネは悲しんでいる


「そうだな、これなんてどうだろうか」


 私はそう言いながら指を鳴らす


 寝ている夜空も含めメンバー全員の膝元に一輪の花を出現させる


「わぁ!すごいすごいよ!お花だぁ!」


 意外にも紅鬼が喜んでいる、さっきまでの緊張が嘘のようだ


「わわ、零ちゃんからのプレゼントだ」


「零からの初めてのプレゼント・・・大切にするです!」


「むー、お花なの?」


「おや、これは綺麗な花だ可憐な君に似合いそうだね」


「もーやめてよコトちゃん」


「ZZZ」


「んーもっとこう喋りながらみたいなヤツが良かったんだぞ」


 反応が1人1人違うようだ


 機嫌を直した2人は置いておいて金色力は詠唱が聴きたかったらしい


「詠唱か。必要が無かったからしていなかったがお望みとあらば。『我が求めるは安寧なり 我が求めるは光なり 小さき光はそのものに安寧をもたらす 希望はその手の中に 我が求めるは安寧をもたらす光である 依り代はそこに 小さき花は希望の依り代 対価はここに我が魔力は我が願いを我が望を叶えたもう』」


 詠唱にあわせて膝元に出現させた花に魔術陣を展開させ幾重にも重なったそれを最後は花に含ませる


「おおおお!かっこいいい!!!!」


 どうやらお気に召したようだ


「零、なにやったなの?」


 微量に光る花を見てネムが聞いてくる


「ちょっとした魔術だ、安寧と勇気を与える魔術をかけただけのこと」


「むー、大切にするの」


「わ、私も大切に、する!」


 ネムと紅鬼が花を大事そうにもって言う


「やはりカムパネルラ君にこの花は似合う」


「コトちゃん。そんな照れながらいてもカッコつかないわよ」


「ききがついてもそれは言わないでくれ///」


 少し俯き顔を隠す音坂こがね、あえて顔を覗かないカムパネルラ


「それに、コトちゃんの本当の言葉できちんと伝えてほしーな。なんて」


 なにかを含ませた発言をするカムパネルラは少し赤面している


 また別の席では


「いいなぁ零さんからのプレゼント・・・。」


「私たちもわちゃわちゃに混ざりたいモノですね」


「ZZZ」


 と言った会話がされていた


・・・・・・・・・


 どうだったかな?


 魔術っぽかった?


 おやすみ~

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