第6話 図書館②

 


 返却処理を終えたのでぶらぶらと本を探しに行くか


 それにしても声が似ている人っていうのものはいるんだな


 ここは神話コーナーか、そういえば私のモチーフは神話生物だったな。


 たしか、あったあった「ギリシャ神話」分厚いんだな。


 私はその本を取ろうとするが高いところにあるため取れない


 ここで飛ぶわけにはいかないしどうしたモノか


 うーん・・・・・・。


 私が悩んでいると影が差し込む。見上げると中性的な顔立ちの女性が私の求めていた本を取り出すところだった。


 私がその女性を見ていると話しかけられる。


「お嬢さんはこの本が取りたかったんじゃないかな?」


 女性は手に持った本の表紙を見えるようにしながらそう言う


「よく分かったな」


 女性は少しほほえみながら


「ぴょこぴょこ飛んでる後ろ姿が見えてね、手の伸びた方向にこの本があったからこれかと思ったんだよ」


「よく見てるんだな」


「可愛い子がいたら目が行くのは必然だろう?」


 当然のことを言うように女性が言う


 2番もそんなこと言っていたな


「そうだな、私の知り合いもそんなことを言っていた気がする・・・」


 女性はウンウンと頷きながら


「ところでお嬢さんは神話に興味があるのかい?」


 突然話が変わった


「いや、少し気になっただけなんだ」


「へぇ、何か気になる神話生物がいるのかな?」


 女性の目は獲物を捕らえようとする蛇のように鋭くなる


 声や話し方がどことなく音坂こがね先輩ににているな


「もしかして、冥界の神とかきになっていない?」


 ほう、確定だな。


 境界所属のライバーにはモチーフは知らされている、そして私は現実の姿とライバー姿がほとんど一緒なのだ服装や髪色などなど


 モチーフをあてているつまり


「今日は大きな笛をお持ちでないのですね」


 私も気が付いていると主張しておく


「ふふ、そう来るとは思わなかったよ、もっと警戒されるかと思った」


 どうやら正解だったようだ


「私のモチーフをあてられたらな、まぁ気が付くよ」


「そのまんまなんだね」


「全てマネージャーに任せたらああなっただけだ」


「パネちゃんと話してるのみて驚いたよ」


 パネちゃん・・・カムパネルラ先輩か、つまり返却処理をしていたあの女性はカムパネルラ先輩だったのか


「他人のそら似だと思っていたが、パネさんだったか」


「そうだよ、私とパネさんは幼馴染みというヤツでね配信上ではまだ絡んでいないのだけどね・・・」


「仲が悪いわけではないのだろう?職場を教えるくらいなのだから」


「・・・いやぁ、そのいろいろ事情があってさ」


「言いたくないのなら無理しなくていい」


「そうかい。ありがとう」


「それじゃ、これ。はい」


 音坂こがねは本を私に渡してくる


 私はそれを受け取る


「それじゃ、デートがんばってね」


「必ず笑顔にして見せよう」


 私がそう言うと音坂こがねは微笑み去って行く


 私はその場で本を開き目的の箇所を読み終えると、また困ってしまう


 本棚に戻せない。


 周りには人が数人、みな本に集中している。


 いけるか、いややるんだ。


 私は自分の身体で人から手のひらが見えないような立ち位置に立ち手の平を上に向ける、肉体に関する魔術を得意としている。言葉による補助すらいらないくらいには得意である。


 私の右手の手の平に小さな穴が開きそこから血が不自然に出てくる、血はうかび結合し綺麗な球体をつくるだんだんと大きくなる直径7センチになったところで流血を止める。


 球体を少しいじり球体が5センチくらいになり2対の腕がはえる


 正直きもい


 赤いエイリアンである


 それに本を預けるとそれは動き出す


 一対の腕は本棚を上るために使われもう一対の腕が本を持つ


 腕は順調に本棚を上り本を返すことに成功するそして私のもとに飛び降り私に吸収される。

 その後は適当に本を読んで何もない部屋に帰った


・・・・・・・・・


 PM10:00 音坂こがね 配信


・今日も耳を溶かしに来た

・溶かしニキだ

・大きな笛もちゃんとある!

・重大発表と聞いて

・新衣装か?


「やぁ130人の子供達!今日は集まってくれてありがとう!」


・130人(12000人)

・重大発表気になる

・はやくはやく

・すっごいご機嫌な声だな

・わくわく


「本日、偶然ある子とであったのです、んだよ!」


・素が・・・

・素がでることはよくあるよくある

・ある子?

・ライバー?

・だれだろ?


「だれだと思います?予想してみてくれ」


・だれだろ

・力ちゃん?

・ネムちゃん!ではないな

・紅鬼ちゃんとか

・大穴、零ちゃん!


「お、正解いますね」


・コメント流れすぎ

・そりゃ130人(12000人)いたらな

・まぁ正解紛れてても

・はよ答えてもろて

・( ノ・ω・)ノバンバン


「それでは正解発表しますね。ドゥルルルルデーン「彼岸零」ちゃんです」


・!!!

・!!!

・!!!

・な、なんだって!

・新人にあっただと!


「偶然会ったんですよ、小さくて可愛かったです」


・リアル言っちゃって良いの?

・小さい助かる

・可愛い助かる

・何かが助かる


「Vもちっちゃいので大丈夫だと思う!」


・そ、そうだな

・配信ではなすって相

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