第10話

「またまたぁ、虚勢はっちゃって!

嘘だろ、それ!そんな簡単に職場が見つかるわけねぇっつーの!」


「いや。ほんとなんですよ、、」


「じゃあ、どこだよ、職種は?

業種は?給料は?会社の名前は...??」


「それが...」


「んだよ、言えねぇのかよ、、!」


「まだ分かんないんです。

でも、一応、決まりそうではあるっていうか...」


「フン...!嘘クセェ。たとえ、決まってたとしても、どーせ、大した会社じゃねぇだろ。

三流のど底辺企業だろ...!無能人間の引き取り先なんざ、たかが知れてるぜ...」


そんな捨て台詞を吐き、藤島さんは

俺の前からいなくなった。

そそくさと、タイムカードを押し、

オフィスから出て行ったのでした。

このあと。

俺は額に汗して大量のタスクを片し、社長室にて、

お世話になりました、と社長に対して頭を下げた。


取り敢えず、かたちだけの挨拶だった。


「どこで働くか分からんが、

務まるのかねぇ?」


そんな嫌味を背中に受け、ムッとしたが、

もう、仕事は決まってるし、まぁ、

何とでも言ってくれと思いながら

俺は帰路に就いたのだった。





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