初めての損傷
産まれて初めて、骨が折れた。
大好きな子と一カ月ぶりに遊びに行く約束をしていた。服やアクセサリー、メイクを時間をかけて決め、向かう場所にある名物店や雰囲気を動画やサイトを通して知り、さぞ楽しい時間を過ごせるのだろうと心躍らせていた。
普段より早起きし、朝風呂に入ろうと階段を駆け下りていた、その時だった。
足を滑らせ、思いっきり尻や腰を強打したのだ。余りにも痛すぎて、息が十分にできず悶え苦しんでいた。
結局、その日は痛みがひどすぎて遊びに行くことが出来なかった。「気にしないで!」と優しく声を掛けてくれたり、その後も体調を心配してくれた相手の子に、本当に申し訳ないことをしてしまった。
一晩明け、私は母親に連れられ病院に向かった。
結論から言うと、尾てい骨が折れていた。だが若干内側に折れ曲がっている程度で、体の位置を変える時に痛みが出るものの、日常生活に多大なる支障をきたすものではないことが判明した。腰の骨もろっ骨も無事だった。
歩行も全然できるし、捕まる場所さえあれば立ち上がることも出来る。シップや飲み薬、塗り薬を使用して症状を抑えることで、一か月ぐらいはかかるが徐々に自然回復してくれるらしい。
昼食時に服用したロキソニンのおかげで、症状はひとまず落ち着いている。青天の霹靂とはまさにこのことだ。予想だにしていない事実が直面した時、人は新しい世界を知る。何の気なく体勢を変えたり、体の痛みを気にすることなく自由に出かけられることがどれだけ重要かつ、かけがえのないものだったか……。
症状を一刻も早く治すために、休養をしっかりとろうと思う。二週間以内に回復することを目指している。
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