吉野川にて
シーズン前のがらんとしたサービスエリア
駐車場に乗用車の姿はなく
数台のトラックとバスのみが
息をひそめ
橙色の光に照らされている
喫煙スペースに腰かける男性
売店を清掃する従業員の姿が物悲しい
整列した自販機はきらびやかだが
その横に鎮座する寂れた看板のせいで
この空間に漂う寂しさを照らし出すナローライトのようだった
トイレ前の電光掲示板
流れる交通情報
遠方を繋ぐ道路に添えられたオアシスも
憩う人々がいなければ
これほど世間から遠い存在になるのかと
僅かばかりの虚しさと恐れを袖に隠して
僕はバスに戻る
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