【爆笑コント】喫茶店でヤバい店員と出会った件

水ManJu

第1話

俺は喫茶店に来ていた。


カランカラン

「はいいらっしゃいませ。ご注文はなんですか?」店員が聞く。


「え? いきなりそれ聞くの? まずは席に座りたいんだけど」俺は言う。


「あ、そうですね。失礼しました。少々お待ち下さい」店員がそう言って一旦奥に下がった。


「え? なんで奥に下がるの?……席に案内してくれよ」俺は不安そうに言う。


「どうしました店長」奥から声が聞こえる。

「いやぁなんか面倒くさい客が来てさぁ」さっきまで接客していた店長が話している。


「おい! 聞こえてるからな! ふざけんな! 面倒くさいってなんだよ!」俺は言う。


「あっ怒ってますよ。早く行かないと店長」店員が言う。

「あーめんどくせーなぁ。お前が行ってくれや」店長が言う。

「いや、俺にはあの客の接客は無理です。やっぱ店長じゃないと」店員は言う。

「いやでもさぁ。なんか面倒くさいじゃん。あぁいう客」店員が言う。


「おい! いつまで話してんだよ! なんの話だよ!」俺は言う。


「ほら激おこっすよ。あの客。早く行かないと」店員が笑いながら言う。

「行きたくねーわ! あいつが激おこなら俺は激おこスティックファイナリアリティぷんぷんドリームだぞ」店長が言う。

「なんなんすか。それ長すぎでしょ」店員は笑う。


「いや、そういうのがあったんだって。昔。激おこの最上級版でさ。めっちゃムカついた時に言うの」店長が言う。

「え? ヤバいっすね。じゃあ昔の人は怒ったときに激おこスティックファイナリアリティ……って言ってたんですか? やばすぎでしょ」店員が笑ってる。

「いや、マジだって。ギャルが言ってたんだって」店長も笑いながら言う。二人してギャハハハハと笑っている。


「ふぅ。そろそろ接客行くわ」と言って店長がこっちに向かってきた。

「なんで突然接客する気になったんだよ! お前さっきまで嫌がってただろうが!」俺は言う。


「あー鈴木くーーん。やっぱり接客してあげて」と店長が店員に言った。

「あっ! はい」店員がこっちに向かってくる。


「申し訳ありません。お待たせして。こちらのカウンター席に御案内します」と店員が接客する。俺は席に座る。

「ご注文はなににされますか?」


「あぁそうですね。なにかオススメはありますか?」俺は聞いた。

「オススメは……みんなオススメですね」店員は言う。


「そういう店員いるんですよね。でもさ俺始めてだからなにを頼んだらいいのか分からないからさ。適当な奴でもいいからさ。これは美味しいってやつ教えてよ」俺は言った。


「いやぁ。みんなクソマズイんで教えられないです」店員は言う。


「マズイのかよ! じゃあなんで店やってんだよ!」俺は言った。


「いや、なんでって僕バイトなんで……」店員が言う。

「そっそうか……」俺は言う。


「お客さまにはこれがオススメですね。ロシアンルーレットたこ焼き! 六個のうち一個だけ中にタコが入ってるんです」店員が言う。


「それただの手抜き料理じゃねぇか! それで罰ゲームやっても全然盛り上がらねーわ!」俺は言う。


「それではお客様にはこちらがオススメです。ロシアンルーレットたこ焼き! 全弾装填済み!」店員は言う。


「全弾装填済み……いやそれ普通のたこ焼きだろ! カッコいい名前つけただけの普通のたこ焼きだろ!」俺は言う。


「ではお客様のご希望とかありますか?」店員が聞く。

「すぐに食べられるやつでいいんだよ。軽いやつで」俺は言った。


「それではこれがオススメですね。女子高生の和美ちゃんが好きなサッカー部の男子に振り向いてもらうために寝ないで作ったお弁当」店員が言う。


「いや、重すぎだろ! それ! 俺が食べていいのかよ! サッカー部の好きなやつにあげろよ!」俺は言う。


「好きな人に食べてもらおうとしたらしいんですけど、断られたからお客様に渡してもいいそうです」店員が言う。

「えぇ……断られたから客に食べてもらうってそれ本当は好きじゃないだろ」俺は言った。


「いえ、和美ちゃんはお母さんが病気なんです。もう少しでお母さんが亡くなりそうな時に、和美……私のことはいいから好きな人にお弁当作ってあげてって言われて作ったんですよ

だから本気です」店員が言う。


「許せねぇよ! サッカー部のやつ! なぁ! 重いって言ってゴメンなぁ! 和美ちゃん! それはいただくわ! その思いまるごといただくわ!」俺はいう。


「すいません。このお弁当体育会系のイケメンのお客様限定でして……」店員が言う。


「ふざけんじゃねぇよ! 和美! 舐めてんのか! お前! 和美連れてこい! 今すぐ和美を!」俺は言った。


「すいません。和美はメニューにないんで」店員が言う。

「そりゃそうだよな! なんだよ! お前!」


「ではこちらのメニューいかがですか? 和美とお散歩60分コース」店員が言う。


「和美あるじゃねぇか! なんだよそのお散歩60分って怪しいサービスは! 喫茶店だろ! ここ! メイド喫茶かよ!」俺は言った。


「当店ではオムライスにケチャップで文字を書くサービスもしてますよ。もちろんするのは僕ですが」店員がそう言った。

「あっ……どんな文字が書けるんですか」俺は言う。

「僕が書ける文字はピリオドだけですね。おっきなピリオドをオムライスの上に書くんですよ。垂れてちょっと形が変わりますけど」店員が言う。

「それ普通にケチャップかけただけのオムライスじゃねぇか! 楽してんじゃねぇよ!」


「あ! 実はこの前初めてケチャップで文字を書く練習したんです。それでやっと、マヨネーズって文字が書けました」店員が言う。


「なんでその文字を練習したんだよ! なんでケチャップで初めて書く文字がマヨネーズなんだよ! 違うだろ!」俺は言った。


「すいません。マヨネーズお嫌いなんですね!」店員が聞く。

「ちげぇわ! そういう話してねぇだろ!」俺は言う。


俺はそう言うと憤慨して喫茶店から出ていった。

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