第7話
校長は神社に出向き、そのことを神主に伝えた・
「そうでしたか。それならとにかく見てみましょうか」
校長に連れられて、例の場所に神主が立つ。
そして地面を見つめた。
校長が気が気でないようすで神主を見ていると、やがて神主が言った。
「ここを掘りましょう」
体育教師を筆頭に、四人の教師が集められた。
体力を中心に集められた四人だ。
校長の指示により、四人が穴を掘り始めた。
生徒たちもそうだが、報道陣たちはより色めき立った。
あいつらいったい何をしているんだ、と。
当然その様子をカメラに収める。
固い土に阻まれて作業は思いのほか難航したが、それでも体力自慢の四人はなんとか掘り進めた。
そして2メートルほど掘りすすめたところ、そこにあった。
長方形の木箱。
上全体が蓋となっており、その大きさと形はちょうど人が一人はいれるくらいの大きさだ。
それは誰がどう見ても棺桶としか見えなかった。
「どうしてここにこんなものが」
そういう校長をしり目に、神主は少し考えて言った。
「あの女はここから地面を通って地上に現れたようですね」
「そうですか」
「ええ、私にはわかります。そうだとしたら少し変ですね」
「変、とは?」
「あの女をこの棺桶に封印したのだとしたら、なぜこの棺桶にお札を張らずに地面の上にお札を張ったのか。それがわからない」
「……」
「とにかくあの女はここから出てきて、今は学校の外にいます。しかしまた戻ってくるでしょう。それなら方法はあります」
「どんな方法ですか?」
「校長、ちょっとしたものですけど学校に作れますかね」
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