金星に恋をした

すてにゃん

禁断の恋

こんな気持ちになったのはこれまで46億年の人生の中でもはじめてかもしれない。


私はどうしても、どうしてもまたあの子に会いたい。


たまにしか会うことの無いあの子。


太陽の後ろにたまに隠れるあの子。


もう何年もこの気持ちは伝えられずにいる。


でもやっぱり一秒でも長く、あの子と交差していたい。




金星。




問題は限られた回数しか会えないことだけではないのだ。


あの子は私と「姉妹惑星」なのだ。


宇宙では「姉妹惑星」同士の恋愛は禁じられている。


銀河警察に取り締まられるのだ。


もし仮に私達が、絶対ないと思うけど、結ばれてしまってそれがバレたら、


私は太陽系から外されるだろう。


そうなると地球に住む数百万種もの生物が犠牲になる。


私の身勝手な感情によって犠牲になるのだ。


だからやっぱり、金星のことはただただ、見てるだけでいいのだ。


また次回の「軌道の交差」を待ちつつ、


ただただ、見てるだけでいいのだ。


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金星に恋をした すてにゃん @stefafafan

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