橙
三日ぶり、わたしの部屋
詰まる空気がやけによそよそしいのは
鞄の中にはショーツ2枚と化粧水の瓶
昨日着たパジャマは君の部屋
おかしいね
まだ寝てる時間
なんだか息が詰まる
窓を開けよう
カーテンの隙間
腕伸ばして君をさわる
やわらかいね、羽毛のよう
そっとなでてみる
擦れる音とライチの匂い
風に濁音ついてるみたい
ねえ明るいよ
蛍光灯が白すぎる
君のは橙
わたしは驚く
シャワーヘッドの太さに
畳の青さに
毛羽だったカーデガンがさみしそう
わたしは知らんぷり
知らない部屋の話
どこまでもいつまでも
君をみてたいだけ
明るいね
よどむ空気がちょっと痛いから
カーテン閉めよう
眠る君がかわいすぎたから
も少し夢みよう君の夢みよう
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