夜明け

つまらないことたくさんあった

あれこれどうでもいいし

知りたくないのに


君が使ってる魔法の全部

種明かしなんて聞きたくない

君のままでいてほしいと

勝手なこと思ってしまう


君の住む街へ自転車で

街灯の白さよ

それは地に落ちた星のかけら

火照った体を冷やしてく

その白さよ

どうかずっとここにいて


難しいことばはいらないよ

どこまでも身勝手でいたい

君と手をつなぎたい

夜明け前ににらめっこしてみたり

シーツの中でくしゃみしたり


わたしの知らない君はいらない

もう謝ったりなんかしない


ねえどうでもいいこと

今日は赤い口紅をチークにしてみた

こっちみにきて

にあうかな

にあうでしょ


午前4時のラヂオのひびき

乱れるシーツの線をつなぐ


朝、弔いは明けた

君の知らないわたしはいない





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