#57 好きな子にだって容赦しない!
本日は土曜日。
朝からウチに集まって、中間試験に向けての勉強会。
1学期2連覇した僕としては、2学期もこのまま連覇したいところだけど、ぶっちゃけソコに拘ってはいない。
ただ、学校では僕とクミちゃんは付き合っていると認識されてしまっている以上、「あいつ、彼女出来たから成績下がったんだぜ」と言われるのは癪なので、そう言われない程度には頑張ろうと思う。
なのにですよ、この子たち。
勉強する気あるのかしら。
夏休みの宿題の時ですら、もうちっと集中してたと言うのに。
クミちゃんは、問題集見てる時間よりも僕のこと見てる時間のが多いし、僕が集中し始めると僕の耳たぶニギニギしはじめたり、隙見せるとほっぺにキスしようとしてくるし、いや、普段だったら嬉しいよ? 好きな女の子にべったりイチャイチャされるの。 でも勉強しようぜ!
それにクミちゃんだけでもこんな調子なのに、チョコちゃんなんか勉強そっちのけで「お兄ちゃ~ん♡」って言いながら僕の下半身にしがみついて「いや、ソコおちんちんあるから!」って言うと、無言で自分の顔グリグリ押し付けてくるんだよ! そんで「あ、硬くなった」ってそりゃなるよ!ドーテー舐めんな!
『もう怒った! 次のテストで前回よりも落ちた人は、1週間クチ聞かない!』
「「はぁ!?」」
『それが嫌だったら勉強するの!』
「そんなこと言って、どうせコータくんの方のが寂しくなっちゃうんじゃないの?」
と言って、クミちゃんが僕の腕に絡みついておっぱいをぶよんぶよんと押し付けてきた。
『じゃぁ三日にする! 三日なら耐えられる!』
「わ、わたしは三日でも無理! お兄ちゃん成分切れると干からびる・・・」
と言って、チョコちゃんは相変わらず僕の下半身に顔をグリグリ。
『いやだから、勉強しようよ?』
「じゃぁ、成績あがったらご褒美ちょーだい!」
『ぐぬ・・・ご褒美とな? 具体的にはなにを?』
「コータくんのドーテー!」
「お兄ちゃんとのバスタイム!」
この子たち、いつからこんなにド助平に。 あ、チョコちゃんは前からこんな感じか。
いや、ちょっと待て。
僕が成績下がるとどうするんだ? しかも僕の場合これ以上あがらないじゃん!むしろ下がる可能性のが高いじゃん!
自分で言い出したけど、既に破綻してるぞこの勝負。
『え~、ココで残念なお知らせがあります。エロ展開フラグ、へし折ります!』
『この勝負、どう頑張っても僕だけ不利ですので、成績下がった時のみ罰ゲーム発動とします』
「「エェ~」」
『そして罰ゲームは、成績が前回よりも10番下がった人は、休日1日顔に落書きされて過ごすとします』
『嫌とは言わせないぞ! 僕は修学旅行以来毎朝トラウマで、鏡見るのが怖くなったんだぞ!』
「く、仕方ないわね・・・」
「クミちゃんだめだよ!コータくんにメガネどころかサングラスの落書きされちゃうよ!」
『あれれれれ~? チョコちゃんもう諦めちゃうの~? お兄ちゃんがっかりだな~?』 チラっ
「そ、そんな~、お兄ちゃん、チヨコのこと見捨てないで!」と言って、僕に抱き着くチョコちゃん。こんな安っぽい挑発でその気になるなんて、流石チョロいぜ、チョロチョコちゃん。
『クミちゃんはどうするのかな~? クミちゃんのメガネかけた写メ、サキちゃんに見てもらおっかな~?』
「ううう、それだけは止めて! サキちゃん最近わたしに厳しいのよ! 二言目には「正気に戻れ!」って、ずっと正気なのにね」
いやアナタ、ちょっとした痴女並みにエロエロの時ありますからね?
そりゃサキちゃんだって正気を疑いますよ。
そんなこんなで、なんとか二人を勉強に意識を向けることに成功し、中間試験に挑むことが出来た。
そして、試験終了から数日後、放課後いつもの空き教室でみんなで試験の結果を報告。
僕はついに学年1位から陥落。 でも2位だったので、充分満足。
そして1位は、佐田くんだった。 佐田くん、眼鏡クィっとして無言のまま「フっ」ってスカした笑み浮かべてたよ。
鈴木さんと近藤くんもいつも通りに10位以内。
チョコちゃんは、何とか前回と同等。ほんのちょっぴりだけ順位あげてた。
そして、クミちゃん。 罰ゲーム決定。
教室で成績表受け取ってから、ずっと死んだ魚の目をしてたね。
クミちゃん、美少女台無し。
うん、本来ならチョコちゃんが色物扱いで罰ゲーム受けるながれだけど、現実は甘くないね。
その辺のラノベのクソ主人公と僕は違うんだ。好きな子にだって僕は容赦しないぞ☆
翌日は土曜日ということもあり、朝からクミちゃんの家に集まって罰ゲームを執行することとなった。
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