#38 賢者タイム



 集合時間も迫っていたので、タクシーで集合場所である宿泊施設に向かった。


 スマホでチョコちゃんたちに連絡を取ると、既に到着してるとのことで待っててもらった。

(点呼は班で受けるので、メンバー揃っている必要がある)


 クミちゃんの班も同じ状況で、残りはクミちゃん待ちとのこと。



 宿泊施設に到着して、班のみんなに『待たせちゃってごめんなさい』と謝ると、珍しく鈴木さんが「コータ氏、気にするな。まだ時間まで余裕あるからな」と言われ、佐田くんと近藤くんも眼鏡クイっとしながらウンウンと気を使ってくれた。

 チョコちゃんは、なんかそわそわしてた。 


 点呼を終えて部屋に行き、着替えてから食堂で夕食。

(二日目の部屋は、佐田くんと近藤くんとマサカズとケンの5人)


 今回は程よくお腹が空いていたから、美味しく頂いた。

 今夜も隣の席に陣取っていたクミちゃんは、ご機嫌な様子で美味しそうに食べていた。


 食事を終えてお風呂を済ませて部屋に戻ると、佐田くんと近藤くんがゲームの話で盛り上がっているのを畳に寝転がってぼんやりと聞きながら、ぼーっとしていた。


 しばらくすると、サキちゃんとクミちゃんとチョコちゃんが部屋に遊びに来た。

 鈴木さんとヒナタさんは部屋に残っているそうだ。


 クミちゃんが買った高級菓子がまだ残っていたので、折角なのでみんなに食べてもらいながらみんなでお喋りして過ごした。


 僕は、疲れているのかクミちゃんとのことがあったからなのか、中々テンションが上がらず、みんながお喋りで盛り上がってるのを、相槌を打ちながら大人しく聞いていた。 クミちゃんとチョコちゃんも僕がテンション低いのを気遣ってか、昨晩の様な強引なことはせずに、そっとしてくれた。

 でも、二人に挟まれるようにべったり密着されて、お風呂上りだからか二人から良い匂いがしてて、僕のエロセンサーをじくじく刺激してた。


 途中でみんなが喉乾いたからジュース買いに行くかって話になり、『じゃぁ僕がみんなの分、買いに行ってくるよ』とパシリを申し出ると、クミちゃんとチョコちゃんも着いてくると言うので、3人で自販機のとこまで買い出しに行った。


 自販機のところに行くとベンチがあって、クミちゃんが「少しここで休憩しよ?」と言うので、3人で座って今日のことを少しお喋りをした。


 クミちゃんが僕に「好きだ」と告白したこと。僕がビビって保留にしてもらってること。でも今後も傍に一緒に居ることを約束したことなんかをクミちゃんからチョコちゃんに報告した。


 チョコちゃんからは「お二人のこと、応援してます! 私もお二人の傍に一緒に居ますから!」と言ってくれて、初めてチョコちゃんと二人で帰った日のことを思い浮かべて(チョコちゃんが一番変わったよなぁ)と感慨かんがい深くなり、チョコちゃんの頭を抱きしめて『ありがとうー』と言いながら髪の毛がグチャグチャになるくらい頭をガシガシ撫でた。


 でも、頭抱きしめから解放すると、チョコちゃんはヨダレ垂らして「サイコーでしゅ・・・」とか言いながら口は半笑いで目が逝っちゃってて、折角クミちゃんのお蔭で可愛くなったのが台無しだったので、写メ撮っておいた。

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