#26 手を繋ぎたいから荷物は半分こ!


 先刻せんこくのGの衝撃より、それがしの視線は万有引力ばんゆういんりょくの法則を無視して眼前がんぜんの女性の胸部きょうぶき付けられしそうろう


 難しい言葉を並べてみたけど、要はクミちゃんのおっぱいが気になってついつい見てしまう。 最近、毎日見ているせいかその成長具合はわからなかったが、デカイことには違いない。


 っと、ほどほどにしておかないと、クミちゃん怒り出すからね。

 折角のデートをぶち壊してしまわないように気を付けないと。


 ラーメン屋を出て、手を繋いで次のお店へ向かう。



 ぶよん


 ぶよん


 ぶよん



 ああああ、やっぱりおっぱい見ちゃうよ!


 だってこんなにぶよんぶよんしてるんだよ!?

 Gだよ!? FだったのがG!

 そりゃ見るでしょ!

 童貞なめんな!



「コータくん、いい加減にしてもらおうか」


『アイ! サーセンした!』









 次は、洋菓子や和菓子などの専門店が並ぶエリアに移動した。


 修学旅行に持っていくお菓子って、コンビニやスーパーに売ってるポテチとかのスナック菓子をイメージしてたけど、クミちゃんはどうやらもっとリッチに有名専門店のお菓子を持っていくつもりの様だ。


 次から次へと有名どころのお店を回りじゃんじゃん箱買いしていくクミちゃん。


 それを荷物係の僕が次々と受け取る。

 さっき買った下着も持ってる状態。

 ドンドン増える荷物。

 もう両手いっぱいになって、クミちゃんにSOSだす。


『クミお嬢様、じいやはこれ以上は持てませぬ。 お買い物はこの辺にしては如何いかがでしょうか』


「う~ん、仕方ないなぁ。 じゃぁこの辺にしとこうか」



 これで今日の目的の買い物は終わりと思いきや「次はコスメ見たい」と言い出して、化粧品のお店に移動。


 流石にココではお店の外で待機することを許可され、休憩用のベンチに座って待つことに。




 改めて、今日買った荷物を見る。


 下着だけでもかなりの金額だった。

 お菓子だって結構な金額だ。

 これ全部カードで買ってたし、クミちゃんちってすげー金持ちなのかな。

 いや、普通、高校生の娘にクレジットカード持たせないでしょ。

 僕なんてポケモンカードくらいしか持ってないぜ。

 つか、修学旅行のおやつに、有名専門店の洋菓子山盛りって聞いたことねーよ!


 美少女でGカップで家が金持ち・・・・

 どんだけハイスペックなんだよ!



 そんなこと考えてたら、トイレに行きたくなってきた。

 でも行きたくても、荷物があるから動けない。

 しかし、動けないと思うと余計に僕の膀胱ぼうこう産気さんけづく。

 

 ひ~ひ~ふ~~

 ラマーズ呼吸しながら急いでクミちゃんに電話する。


『もしもしもしもし?もしもしもしもし? まだ戻れそうにないの? あとどれくらいかかりそう?』


「ん~、あと30分?はかかるかなぁ」


『オーマイガッ! 早く戻ってきてママァン! 僕の膀胱が限界でしゅ!』


「え?おしっこしたいの?早く言ってよ! すぐ戻るね」


『カムバーック! プリ~ズ』



 こうしてクミちゃんは小走りで戻ってきてくれた。

 小走りしてる時おっぱいがぶよんぶよんしてたけど、それを視姦する余裕などなくクミちゃんと入れ替わる様にトイレに内股歩きでダッシュ。



 トイレから戻ると『クミちゃん、ごめんね。なんとか助かった。 もう少しで人間失格おもらしになるところだった』


「ううん、私こそごめんね。 色々連れ回しちゃってたから、お手洗いにも行けなかったんだね」


『もう大丈夫だから、お買い物行っておいでよ』


「コスメはもういいかな・・・ちょっと早いけど、帰ろうか」


『え・・・、ごめん、僕のせいで・・・・』


「違うよ! 荷物いっぱい持ってもらってるのに連れ回しちゃってた私が悪いの!」

「そだ、帰りにどっかで休んでいこうか。 カフェとかコーヒーショップとか行きたいけど、ここのお店だとドコも混んでそうだし、地元帰って駅前辺りの喫茶店でも、ね?」


『うん、わかった。 じゃぁ帰ろうか』


 荷物は全部僕が持つと言ったが「手を繋ぎたいから、半分こ!」と言われ、帰りはクミちゃんも荷物を持ってくれた。

 大量の荷物を持ったカップルが手を繋いで歩く・・・普通に通行の邪魔になってるんですが。

 まぁ今日はクミちゃんの為のお買い物デートだ。

 荷物持て!言われればいくらでも持つし、手を繋ぎたい!と言われれば童貞には逆らうことは出来ないさ。







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