#19 2連覇して褒められた




 無事に期末試験を終え、来週は修学旅行だ。


 正直言って、ぼっち先輩たちと行く修学旅行が今から凄く楽しみ。


 1か月ちょっと前に班を作って、それまでお互いほとんど喋ったことが無かった僕達も、毎日の様に集まってお喋りしたり勉強会したり買い物に出かけたりして、今じゃ立派な仲良しグループだ。




 っと、修学旅行の前に、期末試験の結果発表。


 今回はそんなに気合入れてなかったし、そこそこの成績だろうなって思ったら、また学年1位だった。


 前回と違って、今回は嬉しかったよ。

 みんなで勉強会したからかな。

 鈴木さんにも「コータ氏、2連覇とは流石ですな」と珍しく褒めて貰えた。

 佐田くんには「次は負けませんぞ」と眼鏡クィっとしながら言われた。

 近藤くんもそれ聞きながらウンウン頷いて眼鏡クィっとしてた。


 何気にこの集まりって、クラスの成績上位陣が集まってるな。

 今まで脳内でぼっち軍団って呼んでたけど、もうみんなぼっちじゃないし、これからはガリ勉軍団とでも呼ぼうか。


 そう思ってその話したら、「たかだか2連覇ごときで調子に乗るな!」とやっぱり鈴木さんにお説教された。

 鈴木さんは相変わらず、安定の情緒不安定。




 因みに、チョコちゃんとクミちゃんのニセ妹コンビも前回よりも順位が上がってて「おにいちゃんのお蔭♪」とご機嫌だった。

 最近のチョコちゃん、キャラ変わりすぎ。

 キャラといえばクミちゃんもだね。最近のクミちゃんは、以前の癒し系美少女って言われてたのがウソみたいに、今じゃ本性ダダ漏れの立派なジャージ姉ちゃんだ。






 話を修学旅行に戻して。

 バスの席決めではマサカズと一緒だったのに、マサカズとクミちゃんの間で闇取引があったらしく、クミちゃんと一緒になった。

 まぁ、むさくるしいヤロウよりも、クミちゃんおっぱいのが僕は嬉しいので、マサカズに感謝の意を込め、ウインクしながらサムズアップで『でかした』とお礼言ったら、溜息つかれたのは「ノリ悪いな、コイツ」って思ったけど、まぁいいや。



 修学旅行直前の週末は、クミちゃんが旅行に持ってくお菓子とか必要な雑貨を買いに行きたいと言うので、二人で買い物に行くことになった。

 最初『お菓子なんてコンビニでいいじゃん』って言ったんだけど「だめ!それにお菓子だけじゃなくて下着とかも旅行用に買いたいの!」と言われ、しぶしぶ買い物に付き合うことになった。



 土曜日の午前中に駅のロータリーで待ち合わせて、この間ぼっち軍団で買い物に行ったショッピングセンターに行くことに。


 駅で来るの待ってると、クミちゃんジャージじゃなくてバリバリ気合入ったおしゃれして来た。




  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る