魔法の適性
まず鍛錬に移る前に俺にはやるべきことがある。魔法を使えるかの判定だ。
というのも、この世界では誰もが平等に魔法を使えるわけではない。適性のある人間だけしか使えないのだ。
よって討伐者の中でも魔法適性が有る者は魔法使いとして、無い者は武器を使って戦う剣士や戦士として生きていくことになる。
まあ魔法適性を持つ人間はごくわずからしいので、俺はもうすでに父さんに剣を教えてもらうつもりマンマンなのですが!
早速判定を行う。方法はいたって簡単で、魔法の五大属性である炎・水・雷・光・闇それぞれの基礎的な詠唱し、適性のある者は魔法を発生させることができる。
詠唱といっても大仰なものではなく、「炎よ起これ」とか「水を生み出せ」とかそんなものなのだが。
俺は五つ全ての詠唱を試してみたが、適性は持っていなかったようだ。
そんなことで俺は一人前の剣士になるために鍛錬を開始した。教師役として、かつて剣士として魔王軍と戦ったことのある父さんにお願いした。
「クロスも立派になったなぁ...父さんの若い頃にそっくりだよ...うぅぅ。」
俺の思いを聞いた父さんは、涙ながらに了承してくれた。
「そのかわり父さんと約束してくれ。前向きな心。そして人を助けたいという思い。討伐者になるなら決して忘れてはいけないよ。今はわからなくても、いつかこの意味がわかる時がくるから...」
父さんと熱い約束を交わした俺だったが、父さんとの約束の意味を、すぐに思い知らされることとなる。
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