夏に恋なんて熱くるしいです

ep23「宮地がモテること忘れてたな」

「それじゃあまた明日、諸々話し合いましょう」

「おっけ、またね～宮地」

「はい、また」

今日は久しぶりの物理準備室な気がする。

「なんか久しぶりに入りましたけど、完全に夏見くんとみかちゃんの居場所になってますね」

「一応先生の仕事場なんだけどね」

「ご愁傷様です」

「先輩さっきの人だれ？」

「同じ学級委員の宮内くんです」

「あぁ、あれが噂の・・」

「みやみやコンビだねぇうんうん」

「みかちゃん、その呼び名はやめてください」

「最近結構仲いいよねっ」

「文化祭実行委員で話すことが多くなっただけです」

「つれないねぇ、宮内咲、あいつ結構やり手だと思うから、あずちん気を付けてね～」

「やり手なんすか・・・」

やり手というか、なんというか・・・

ちょっとギャップが激しい人なだけですけどね

「なんにもなびかないので大丈夫です」

「そうやって気を張ってると意外にやられちゃうもんよ？」

「みかちゃんはそういう類の話が好きすぎです」

「えへへっ」

「あ、そいやさぁ！！」

いきなりみかちゃんが大きな声で言う

「なんすか？」

「文化祭一緒に回らない？3人で！」

「え、まじすか？俺いてもいいんすか？」

「夏見君はほかにも友達もいるので、大変じゃないですか？」

「それ友達いないのいじってきてるよね？」

「いやいや・・・」

文化祭・・・か。

去年とは話がちがうなぁ

「そいえば、みかちゃんは、部活の模擬店もありましたよね」

「あぁ、そうなの～だからその時は二人で回ってきてよ！」

みかさんが夏見君にアイコンタクトを送る。

なるほどそれが狙いか？

「実は、宮内くんにも誘って頂いてて、」

「「「え？」」」

夏見君、みかさん、藤宮先生が一斉にこちらを見る。

「いや、あの、まじすか？」

「咲くん、やりよるな・・・」

「ま、まじです。返事はしていないですが」

「宮地がモテること忘れてたな」

「先生余計ですよっ」