番外編2「そしたらまた好きにさせればよくね?」

「あ、夏見くんじゃん、おはよう~」


「灰原先輩、朝練っすか?おはようございます」


「そうそう~だから、あずちんはいなくてごめんね~」


「ははっ、いや、大丈夫すよ」


「そういえばなつみんさ、」


「なつみん?!」


「私には敬語使うよね、なんで?」


「あぁ、宮地先輩って、自分の大切な人に無礼を働いたら、怒りそうじゃないですか?たぶん灰原先輩のこと、大事な友達だと思ってるんだろうなと思って。」


「ははん、なつみんやっぱりしっかりしてるタイプだよね、生意気だし、強引なタイプだと思ってたけど・・」


「好きな人の本気で嫌がることはしたくないじゃないですか」


「あ、やっぱり?」


「え?」


「なつみんがあずちんに付きまとうの、あんまり嫌そうに見えないじゃん?私もそう思うよ!頑張って!」


「あ、はい。ありがとうございます」









「夏休みって1か月ちょっともあるよ?どうすんの?」


「さあ?我慢するしかないだろ」


「先生と生徒ってのは、大変だよな」


「あと、2年我慢すればいいだけだよ、」


「2年後の相手は分からないじゃん」


「そしたらまた好きにさせればよくね?」


「はると先生、男前っすね」


「まあ・・・実は連絡先知ってるしさ、いつでも密会しようと思えば」


「なんだよ?!いつの間に交換してたのかよ?

さすがに気をつけろよ?人目が多いところはやばいだろ」


「これでも、ちゃんと教師で大人だ、一線はちゃんと引くし、気を付けてる」


「男だな」


「遥は?夏休み会う約束した?てか、普段LINEとかしてるの?」


「いや・・」


「え、もしかしてまだしてない?知らない?」


「うるせえな、俺だって聞くタイミングをうかがっ――」


ガラガラガラ



「藤宮先生!全教科赤点回避したよー!ほめてー!」


「お、今日もきたか、入るときはノックしなさい、それにしてもよくやったな灰原~」


「でもね、あずちんはもっとすごいよ!全部80点以上!」


「全部80点以上?!さすが先輩~」



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る