第9話

 おそらくここは建物の見た目的には中流層の人々の住宅街のようだが、周りを歩いている人々の見た目が妙に痩せ保撮っているように見えた。

 これらは栄養失調だとかその類ではなく、どちらかといえば連続徹夜などの疲労困憊が理由のもののほうがちかしい気がする。

 まさかあのm2ですらこれほどひどい環境となっているのか。

 噂では聞いていたしかし生まれ育った家はじいちゃんしかいなかったし他のコロニーに行っても研究所くらいしか見せてもらってなかったし、やはり俺は常識がないのか。

 どこか自負の色が強い発送が脳を蝕みだしたがそれは通信のコール音で四散した。

「緊急事態デス。

 連邦軍ラシキ人ガコチラニ中隊規模デ近ズイテキテイマス」

「緊急出撃の認可だけはおろしておくとオファに伝えておけ。

 しかし近域15m、待機するよう行っておいてくれ。

 これ以上そっちから通信を入れないでくれ」

「了解」

 俺は先程歩いていったおもてだけ見れば中流層の表道理を走って戻っていった。

 走り出した瞬間、後ろに突然大柄の男たちが現れた。

 まずい、やつらは俺と違って走り方が完璧だ。

 このままでは一分もしないうちに捕まる。

 そんなとき目の前に現れたのは、エンジンがちょうどかかりだしたバイクで走り出そうとしている人間が見えてしまった。

 そいつがバイクに足をかけようとしているその一瞬に俺はそいつを突き飛ばした。

 飛んでいったそいつは何が起きたのか理解こそできていそうにないがこれと言って頭を打ったりはしていないようだ。

「すまんがもらっていくぞ」

 そう言いながら俺はバイクを全速力になるように加速させた。

 無論だが、道路を使う車両を運転したこどが一度たりともない。

「やべえ」

 コントロールがろくに聞かないかろうじて自動の姿勢制御で命をつないでいるような感じではあるが原則をしてしまう。

 サイレンの音が遠くからだんだんと近づいてきている。

 備え付けのマップが表示するのはあと最短でも五分(法定速度遵守の場合)。

 港の入口である大きな建物が見えてきた。

 しかし地平線(とゆうべきもの)の瀬戸際にある建物の影からサイレンの音源がちかづいてきていたのがわかった。

 港の入口が正面直進10メートルにまで全速力を維持してきてしまった。

「おいやめろ止まれ」

 入口の看守がおもてに出てきて叫び散らかしだした。

 バキイン

 とんでもないでかい音を叩き出しながらバイクを全速力で正面入口のバリケードを突き破った。

「なにややってんだばかやろお」

 看守が激怒しだした。(当たり前ではあるが)

 てかそんなことはどうでもいい、奥の方に軽く武装してる連邦軍の制服を着た人間が歩いて行くのが見えた。

 まずい、バイクも大破してしまった、ってか痛ってええええええ。

 軽い擦り傷、いくつもの内出血他にも骨折していてもおかしくはない。

 チャットの通知が一つ来た。

 ”我ラデル”

 やっぱりか。

 無理に立ち上がっていちばん近くにある、停泊ドックにかけていった。

 周りの警備員や利用者たちは俺が起こした事故に釘付けで大量の野次馬がちょうどよく隠れ蓑が生まれてくれた。

 腹部が痛すぎる。

 真っ直ぐ歩けない、厚着をしていてなんとか表に血が出ていないが大腿のあたりが冷たいような感触がするような気がする。

 しかしその感触もだんだん薄れて来ているような気がする。

 それはすなわち……….

 止まりかけている思考をフル回転させて直進だけでもできるようにしている、やっとドックの中に入る事ができた。

 目の前にあるのは民間のコロニー間の連絡船だった。

 ついさっきに着艦して客をおろしたばかりのようで清掃作業をしようとしているところのようだ。

 がん開きになっている扉から入船してそのままコックピットまで歩いていった。

 幸いなことにすぐにでもシステム面上は出向できるようになっているようだ。

 俺は手元の端末で強制アクセスをして客室などをすべてキャスト仕出した。

「おい、誰だコックピットに入ってるの。

 おい、応答しろ」

 停泊用のいかりがアクセスロックを物理的にされてしまった。

 見える限りに人はいない(しかしキャストした客室から何人か乗務員のような服を着た人がこちらに迫っている)正面のハッチは第一ゲートしか閉まっていないはず、自動セットアップを端末にさせながら俺はここにあったパイロットスーツを身にまとった。

「管制システムジャック完了」

 俺はなんのしがらみもなく発艦準備を自動処理させCDUを前に傾けた。

 船体は着実に前に進もうと動き出したが、ロックせれているため引掛っているように動かない。

「対デブリ用砲台、出力100%。

 目標正面ゲート、停泊用いかり、撃てええ」

 ビーム砲の光が轟ドックの中を包み込んだ。

 そのまま間髪入れずに大砲は正面のゲートのに向き、扉に大穴を開けた。

 ずりずりと音がなりそうな動きをしながら船は前へと進みだした、進むに連れコックピットと客室はだんだんと離れだしていく。

 大砲でこじ開けた穴直進するがコックピットがハマりそのせいで大砲をはじめ多くの外装が削り取られてしまった。

「出力全開、全速前進」

 なんとか船はゲートは突破しだんだんと宇宙が見えてきた。

 そこには連邦軍所属船を意味するエンブレムの刻み込まえた船とそいつの攻撃を回避しながらこの宇域にむりやり待機しているように見えるジャンク船。

 俺は通信をつなげた。

「だいじょうぶか」

「コレヨリ格納シークエンスヲシマス」

 ジャンク船がこちらを回収しようとかじを切った瞬間、連邦船の主砲が轟いた。

 ほぼコックピットだけしかない俺の船が俺の体とともに多い揺れた。

 2門のメインエンジンのうち1門が被弾し、爆発をしたようだ。

 その爆風でジャンク船もかなり揺らいでしまった。

「そっちの損害状況はどうなっているんだ」

「コチラメインリアクター出力不安定化。

 物理的損傷ガ要因ト考エラレマス」

「残り粒子量並びに電力量はどうなってるんだ」

「粒子量モービルカラ採集シテイルタメ予定通常出力ヲ維持シテイマス。

 同様ニ電力モ供給シテイマス。

 コノママデモアト三十時間ハドウニカナリマス」

 一か八かくらいかはできるか。

「オファ俺を向かいに来い。

 You have control」

「了解」

 その瞬間からこの船のは俺の端末を媒体に遠距離操作に強制的に変更された。

 船は突然動きが変わり、ジャンク船と連邦船の真ん中で敵に腹を見せるように姿勢を急転換した。

 次の瞬間ジャンク船からまっすぐコチラに飛んでくる塊があった、だるまにような巨体であっちらコチラに仕込まれているスラスターその大半を使いまっすぐコチラに飛んでくる機体。

 その機体は一瞬でコックピットとに手をやりメキメキと音をコックピットに立てさせた。

 そのまま不自由な俺の体をその手で救いとってしまった。

 胸部のハッチは一瞬だけ手と重なる、ほんの一瞬だけプシュと空気が少し漏れた音を感じさせながら開き、俺を収容した。

「オカエリナサイ」

「それより状況の詳細説明」

 俺はかろうじて連絡船での死角に入っているおかげで撃たれていない、その間に状況説明を求めた。

「敵ハ恐ラクコロニー自衛部隊、ソノタメ公表サレテイル配備モービル数通リデアレバハ3機デス」

 コックピットの端にあるモニターが、敵の砲塔がこちらに向いていることを伝えている。

 そのモニターが映している画面はジャンク船の視界の共有であることを俺は知っている。

「お前ら、急いで旋回しながら後退しろ」

 次の瞬間、一瞬モニターの中の砲塔に閃光が現れた。

 俺がさっきまで乗っていた船の羽に穴があいた。

 ちょうどその場所は俺のモービルの横、肩の上の空間だった。

 その穴から出ていった塊は百メートルほど先の衛星の破片にぶつかり、炸裂した。

 気がつけば我々の現在位置はコロニーからかなり離れた距離となっていた。

 だからってあの弾丸は、実弾はだめだろ。

 おそらくあの炸裂の仕方からして模擬弾とか鎮圧用弾とかじゃなくて殲滅用弾とかだろ。

 あんなもの、直撃したあかつきにはこの機体もジャンク船も轟沈確定だろう。

 爆発の衝撃波でこの機体ごと俺の体が大きく揺れた、その衝撃で腹部の方にかなりの痛みを感じるがそんなものは振り切らなくてはならない。

「起キテ下サイ」

 オファの声得でどうにか意識を維持はできた。

「的モビール出撃シマシタ」

「なんだと」

 さっきの衝撃でジャンク船は敵の船を中心に補足できなくなったらしい、しかし船本体で死角となっている場所から2機のモービルが現れた。

「敵機体、バンクニデータ有リ。

 連邦軍標準量産モービル、武装並ビニ外装モ標準ノモデルト予測サレマス」

 手元にはちゃっかりライフルタイプを装備している。

 綺麗な距離感を保ちながら二機は大切な遮蔽物を自慢の機動力でなかったかのように扱い、銃口をコチラに合わせてきた。

 意訳すると、武装した戦闘用のモービルそれもパイロットが職業軍人、そんな奴らに両サイド挟まれた。

 俺はがむしゃらに足下を使って機体の角度を90度ほど変えて、そのままレバーを強引に前に倒した。

 機体は全速力で敵モービルに突っ込んだ。

 敵がトリガーを押すよりも早く俺はアンカーを飛ばして敵の照準を無意味にした。

 そのままアンカーを急速に戻して敵を引きつけながら胸部スラスターで減速した。

 まあそんな行いを許してくれるはずもなく、ライフルが弾丸をその銃口から高速で吐き出す。

 カタログスペックだけでいえば7.62mmで1秒で90発は軽く出るらしい。

 俺は咄嗟に敵モービルをどついて体制を崩させて、そのまアンカーを左マニュピレータ、首根っこを右マニュピレータで押さえて射線を全て敵に当たるようにした。

 一度放つと止まるのに少し時差が生まれる、その結果敵モービルの表面装甲はボコボコになり頭部のメインカメラは使い物とならなくなった。

 たまたま敵に蜂の巣にされなかったライフルをほぼ脱力しているマニュピレータからひったくり、敵のライフルだけを狙って打った。

 目的通り、最低でも30弾は被弾させた。

 さすが相手はプロ、被弾したライフルをフリスビーを投げるようなフォームでコチラに投げてきた。

 その衝撃が決め手となったのか、ライフルは真ん中から大きな爆風を広げながら爆発した。

 予想がついていたしかし、実際にその衝撃で姿勢をどう崩してしまうかなんてものは予想できなかい。

 嫌な予想通り、体制が崩れてしまった。

 刀身が煙を切り裂き、煙から体を出した。

「オファあああ」

 俺はとっさにレバーを手元に引いた、胸部のスラスターが火を吹きなんとか刀身がきりぎり胸部の数入り先をかすって終わった。

 しかしそのせいで期待制御が俺には完全に行えなくなってしまった。

 しかしオファが後退しながら正面を見れるように調整してくれた、そのおかげで敵機体をメインカメラで捕捉できた。

「がっ」

 やつを捕捉できたが、やつのメインのバイザー型カメラが俺のメインモニターを埋め尽くした。

「死ぬ」

 声に出すほど確信してしまった。

 次の瞬間、敵機体の中心がビームによって貫かれた。

 肘に当たる部分から先などの多少の外装を残して、融解していった。

 そのまま外装は四散して爆発していった。

「どうなっているんだ」

「上空、上空」

 オファにいわれた通り上を見るのとそこにはなにか大きな塊があった。

「センサー最大、光学望遠鏡起動」

「了解」

 メインカメラに処理を回すために姿勢制御はまさかの俺がしなきゃいけなくなってしまった。

 俺がキーボードで自分で計算しながらスラスターの出力を微調整しながら、塊を観測した。

 観測データは左側のモニターに敵の塊がこちら側に垂直に移動してる船であることがわかった。

 ・NO DETA

 ・距離20

「ジャンク船のデータのものってない船なのかよ」

「母艦ヨリ伝令、敵艦主砲ヨリエネルギー充填臨界点量相当ヲ観測」

 次の瞬間敵艦の手法が叫んだ。

 その弾数にして5発、その全てが長方形の敵艦の真ん中の突き出ていている艦首を貫いた。

 きれいに船を穿き一瞬で真ん中から船が折れ、そのまま破片が誘爆発した。

 そのまま俺は爆波をもろにあびて体制が崩れ、その揺れは俺の切れかけていた意識の糸を完全に切断してきた。

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