第4話
提示してきた要件を要約するとこういうことらしい
・家まで2日かかるからその期間、基本は怪我の治療をしろ。
・家に着いたら、俺について行くかそれとも機体を持ってどこかに消えるか好きな方を選べ。(選択猶予一週間)
・家に残にいるんであれば仕事を手伝ってもらう。(多少給料は払う)
とのことらしいなんとも厄介な話だ。
頭のモヤモヤ感が晴れないま目覚めて半日を使ってしまった。
「にしてもこれまた厄介ごとに先輩も巻き込まれましたねえ」
「もう少し年寄りを労ってほしいものなんだが」
「誰が年寄りなんだか」
「ゆうねえ意味も。
でっ、本題だが解析データ君はどう見る。
とんでも爺さんの研究の集大成&教育の集大成兼正統後継者ってとこですかね」
「やはりカエルの孫もカエルか。
じゃあ、頼んどいたやつ2日で頼むよ」
「了解です」
「さっさと目覚めんかお前さんは。
全くどんな教育受けてたんだか」
「はいっ、どうしたんですか」
気がついたコックピットでパネルにふせて寝ていた。
「あのなあ」
呆れられている、明らかに呆れられてる。
「そうゆう血縁なんだかなあ」
「血縁ですか」
「後で話してやるよ」
ちゃんと目が覚めたがまだ納得できない。
本当にコロニーが壊されて母さんも父さんもじいちゃんも死んだのか。
いやいや俺は船の操縦席に行った、そこにはニュースを垂れ流すモニターと机があった。
「そこの固形食料お前さんのだからなあ」
運転機器をいじりながらめんどくさそうにそう言ってきた。
「ほんとお前さん幸か不幸かなんなのか。
デブリ帯のど真ん中のちょっとした空間に飛ばされるとか何やってんだが、今やっとデブリ帯を抜けられたよ。
もしや、この航路だと予定より早くつくかもしれないなあ。
であんなとこで夜間作業やって何か収穫はあったのか」
「パスワードの大体の予想と使用されてる言語くらいですかね」
「仕事が早すぎやしないかい、恐ろしいいなあ」
やはりこの男はどこか感情がない。
表情的には喜怒哀楽がはっきりとしているが、どこかそうでない点がある。
なんとゆうかの言葉の節々にあるべき一種の心情を表すアクセントそれがこの人にはない気がする。
「悪いがこのままモービルの調査で俺は引きこもるつもりだから昼と夜の分ももらえないかなあ」
「それは全くもって構わないが」
ただ頭がモヤモヤする、しかし俺がパネルをシステムを機体を触っている時は違う。
確かにしっかりと意識が思考が論理が固まる。
形となるそれがたまらなく良い、おそらくだが俺が今この中にいるのはその程度のことが理由なのだろう。
現実逃避
自分で言って良い話なのかわからないが俺の人生はこんなことばかりやり続けた人生な気がする。
生まれた時から神童だのなんだのもてはやされるが実際のところは、人を100人雇うより俺を一人呼んだ方がコスパがいい。
くらいの便利屋として使われていた側面が大きかったように思える。
結局俺はやりたいように機械とかいじって遊んでそれを研究と称してるだけなのかものしれない。
「あー嫌なこと思い出した。
こんな時どうすればいいだろうかね………じいちゃん」
ついつい口にしてしまった。
言われてみれば両親が死んだと言われてもじいちゃんほどの実感が湧かない。
さっきニュースでコロニーの事故が発生して三十万人を超える人が死んだと言ってはいたがあまり実感が湧いない。
それに比べ近隣の惑星に住んでいた人なども100人前後と連絡が取れずにいる。
とゆう話の方が遥かに実感が湧く。
それは単純に数が、桁数が大きすぎるからというわけではなくただひたすらに顔がどちらの方が多く思い出せるかと言う問題な気がする。
俺は数多くの研究所に呼ばれたが両親に親子として呼ばれたことは片指で数えるほどしかない。
と思う大体が思い出せない。
ここまで来ると本当に両親というものが存在するのか不安になるほどだ。
「もーやーめた」
俺はかぶりつくように設定などのパスを解除するために合法、違法あらゆる手を尽くした。
もう何時間経ったかわからない。
結局持ってきた食事も食べずに作業してなんとか半分程のパスワードを解除してCUIを開くことができるようにした。
そのおかげで機体の運用データを取り出すことくらいはできた。
「お前さん、お前さん」
機体を叩くけたたましい音ととこにそんな声が聞こえてきた。
「ついたぞ、私の家に」
彼の家はなんと月であった。
月、人類の故郷である地球の衛星。
現在付きで生活をしたりしている人間は大半が富裕層となっている。
その理由は人工的に作られたコロニーと違い無理やり移民させられ人間もいなければ、大規模サイズの衛星を改造したものともちがい狭さも感じない。
何より汚染され、古臭さを感じる地球とも違うからである。
また非常に需要の高いものや貴重なものの製造工場が多くあるブリックがあるのは月が地球とコロニーの大半そのどちらにも比較的短い距離で移動できる物流とゆう側面もあるのだろう。
何はともあれそんな場所に家(兼事業所)を構えてるからDr.Φは敵に回すには少々厄介そうだ。
そんなことも思いつつ船を出た。
「マスター、オカエリナサイマセ」
「ただ今。
何か変なことはなかったかい」
「イジョウナシ、シゴトノイライタスウ」
「了解。
であいつからメールとかきてたりは」
「ニジカンマエニ」
「分かった仕事用のpcにまとめて送ってくれ。
それとあいつを空いてる部屋に案内しておいてくれ。
今回の回収品はいつもの場所に、モービルは動かさなくていい」
「リョウカイ」
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