第3話
目が覚めるとそこはベットの上だった。
ついでに悪夢も醒めてほしいとも思ったがそうはいかないらしい。
なんせ後頭部にジンジンするタイプの痛みがする。
「どうやら目が覚めたみたいだなあ。
どうだどこか痛いところないか
………
そんな怯えた目で見るな、ここは安全だ。
なんせこれは私の船なんだからなあ」
そう言いながらカーテンの向こうからやってきたのはしわくちゃの爺さんだった。
「久しぶりって言っても流石のお前さんも一歳か二歳ごろの記憶なんて持ち合わせてるわけないか。
私はお前さんの爺さんの研究所時代の同僚のΦ。Dr.Φとでもよんでくれて」
「なんで、俺を助けたんですか」
「彼、ガデス・ジュリガーとの約束を私は破ることができないからね」
「俺は今どう言う状態なんですか」
「肉体的な意味で言えば足のあたりに打撲痕が少しあと全身がGで軽くやられてるが2日も寝てれば治るだろうよ。
あと右手は気をつけろ。
骨にヒビが入りかけてたからな」
「生存確認とかそう言った意味で」
「悪いが私もそれがわかるほどの立場ではいからわからん。
だが研究用コロニーとしては最高峰の技術を持っていたサイドが突然の空中爆発、上も下もてんやわんやだよ」
あまりにも予想通りの返しだった。
「まあいい、当分お前さんはこの船中に居ることになるだろうから面白いもの見せてやるよ」
そういい俺が案内されたのは格納庫だった。
格納庫は他にも旧式の機体などが大量に転がっていた。
「いいだろう俺の売りものの子のたち。
参考までに教えておくと俺に立場はある研究所の書類管理と、その道ではなのしてた人事屋。
それに宇宙にゴロゴロと散らかっている鉄屑を集めて売り捌くジャンク屋だ」
そんな荒唐無稽と言わざるおえない話の説明を受けながら進んだ先にはモービルの整備用の作業設備に接続された機体があった。
それは紛れもなく俺が逃げるのに使った作業用モービルだった。
「いやはや、お前さんはこれ見て何か気づかないかい」
気ずく、気付くと言われても
「おかしくないか、二世代も前の作業用の量産モービルが爆発やらなんやらをほぼ直撃してろくな損傷も負わないなんて。
デタラメだよなあ」
確かに言われたらそのとうりだ、俺があんな無茶苦茶な使い方しても目立つような破損がないのは確かにおかしい。
「なんとこの機体ロックが恐ろしいほど強い。
どれほどかといえばポータルで強引にアクセスして最新鋭の違法ソフトプラス専用アルゴリズムを持った支援AIを3台ほど活用しても、コックピットをなんとか開いてそれ以外はどうしようもなかった。
それもアクセスのパスワードがお前の爺さんからもらったパスワードだったところを見るに部外者には何も見せるつもりはないと言う鉄の意志を感じるよ」
高笑い気味だが後ろに虚なものを感じる。
俺を助けるのにかなり奮闘してくれたのだろう。
「さてさてこの機体リアクターも不思議なんだなあこれが」
そう言って渡してきたのは一枚のタブレットだった。
これを見る限りこの機体は常時粒子を微量ながら出し続けているらしい少なくとも十二時間は。
だがそんなことはまずありえない現在の技術で作り得る最高峰のリアクターでもできるのは変換率を上げるだけ。
たとえ理論値でも90%の壁を超えた研究所ですら俺は知らない。
そんな程度の、はずのものがどうして。
「お前さんを攻撃した部隊は最初この機体を第二世代型リアクター搭載型モービルだと勘違いしただろうな」
そう言って無理やり胸部アーマをずらして何かを見せてきた。
「これは粒子コンデンサルリアクターと呼ばれる特殊な品だ。
こいつは活動限界があるのは通常のリアクターと変わらないんだが粒子を超圧縮アンド解凍することができる、と言うかそれで動く。
よほどのことがない限りまずモービルには使われないだから知らないのも無理はない。
ちなみにこいつらはリアクターの波長が第二世代と85%以上一致すると言う特徴がある。
もしこのモービルがこいつオンリーで動いてたらお前を拾った時この機体の粒子貯蔵量は減ってるはずだよな。
ところがギッチョンこの機体は私がお前さんを助ける時にコックピットを開いた時、粒子貯蔵量は満タンを示してたんだこれが」
その他にも数え切れないほど大小様々なことで既存のものとはかけ離れた性質をこの機体は示した。
「さてさて一体どうやってこの機体はそれを実現したのでしょうか」
コックピットを指差しながらそう言った。
顔から見透かせる心情から見るに、それを調べるのが俺の面倒を見る契約条件とゆうことのようだ。
「流石にすぐとは言わないよ。
君は怪我人でもあるんだから。
……まあそれに興味がないと言ったら嘘になる」
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