第15話

帰宅して寝て。それから、

出社したら藤島さんが、俺の肩を激しく叩きつつ言うことには。


「お前が作ってくれた資料さ、俺様が朝一でチェックして印刷してみたわけよ。そしたらさ、

低学歴にしちゃあ、上出来な資料だよ。

コスト削減で幾らで市場に出せるか、とかさ、、

あとはターゲット層の選定、、とかか。

それで、思ったんだけど」


「この資料さ、俺の手柄にさせてくれよ...」


「え」


「俺が作ったことにさせてくれよ」


「えっ」


「今日のプレゼンな、俺がやるわ。

商品企画も俺が考えたことにする。

おまえはただ、会議中、座って見てればいいんだ」


「ま、待っ...」


俺に何も言わせることなく。


「おっと、大学も出てないやつが。

発言権なんてねぇからな」



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る