第9話れっつごー!

「エルフさん!久しぶり!」


 エルフさんを見つけて、手を振りながら向かっていく。


「あぁ、久しぶりだなリリア。用事は終わったのか?」


「うん!」


「そっか」


 エルフさんと初めて会った湖。エルフさんは毎日毎晩ここに来るんだそう。だから、久しぶりでも大丈夫!………まあちょっとだけ心配だったけど。


「で?何してたんだ?」


「マジックバック作ってた!はいこれ!エルフさんの!」


「作れるのか…」


 ふふん、驚いてるねぇ!サプライズだよ!友達だからね。


「そうだよ!それでね、それでね!今日は見せたいものがあるんだ!」


「見せたいもの?マジックバックこれじゃないのか?」


「そうだよ!」


「ならなんだ?」


 ふっふっふ、きっとものすごく驚くぞー!


「実はね、わたし、新しい属性魔法を作ったんだ!」


「………属性を?」


 ふふふー、驚いてる驚いてる!


「そうだよ!今日はね、その魔法を教えにきたんだー!」


「どんな属性なんだ?」


「えっとね、一つはね、自由な空間を作れてね、もう一つは、ものを消失させる魔法!」


「そりゃまた、危ない魔法だな」


「正直、消失させる方は3種類しかなくて、使い所も難しいんだよね。でもね!一つ目の魔法はね、いろんなことができるんだよ!」


「まあ、手札が増えると思えば、危ないものでもいいか……リリア、教えてくれ。その魔法」


「うん!」


 難しい魔法だけど、エルフさんならすぐに使えるようになるよね!えへへー、一緒に研究するぞー!












「リリア、気をつけて行くんだよ?忘れ物はないかい?きちんとペンは持ったかい?着替えは?ハンカチは大丈夫かい?」


「大丈夫です!何回も確認しましたし!」


「行きたくなかったら無理に行かなくても良いんだよ?できるならずっと此処にいてほしいんだけど…」


 どうも、身長が150センチと低い事が最近の悩みのリリア15歳です!マルクス学園に入学することになりました!

 あ、お兄様とお姉様へのプレゼントは、喜んでくれたよ!お兄様は『国宝……アーティファクト……』って言ってたけど、どういう意味なんだろう?

 エルフさんは、去年、夢のために旅に出るって言って、どこかへ行った。毎日会ってたから、寂しいけど、また会う約束をしてから別れたから、大丈夫!………たまに思い出して、会えなくて悲しくなるけどね。


「あなた、しつこいですよ?そんなんだと嫌われますよ」


「でもねぇ、アルマ。リリアがいなくなっちゃうと、我が子がもう家にいないんだよ?」


「私がいるでしょう?それで十分じゃないですか」


「ははは、確かに、そうだね。それを言われちゃもう何もいえないよ」


 今日もお父様とお母様は仲がいいね!

 私も頑張るぞー!


「そろそろ、時間ですよ。お三方」


「あ、メイ!もうそんな時間なんだ。じゃあ、私はそろそろ行きますね!」


「うん、いってらっしゃい。辛いことがあったらいうんだよ?帰りたくなったらいつでもおいで」


「気をつけるのよ?貴方は少し、純粋すぎるから」


「はい!では!」


「「「「行ってらっしゃいませ」」」」


 使用人のみんながで送ってくれる。よーし、気合いを入れていくぞー!!

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