エピローグ

 黒杉の計画をぶっ潰して数日が経った。

 児童養護施設『ひだまり』の危機は回避され、晴れてリニューアルされることとなった。リニューアル中は近隣の学校の一部を間借りする運びとなった。

 近々リニューアル工事が施工開始される見込みだそうだ。

 今日も『ひだまり』の子供たちは輝ける未来へと走り続けている。この子たちが将来平坂市から流出せずにいてくれたらそれ以上嬉しいことはない。

 黒杉は詐欺罪および多数の余罪で逮捕され、議員辞職した。

 俺の日常はというと――

「今日も暇だなぁ」

 一切変わっていなかった。

 やることもなく街を徘徊。そりゃもう色んな箇所を怠惰たいだで回っておりますよ。

「おっ、片倉じゃねーか」

「……市長」

「オイコラ人の顔見て露骨に溜息いてんじゃねーぞゴラァ!?」

「片倉」

「巧祐君っ」

「巧祐クーン」

「片倉コラ」

「原、浅間さん、遥風さん、青柳さん。皆さんお揃いで」

 レギュラーメンバー揃い踏みだな。

 これからも市長やミルライク議長にウザ絡みされ、原と談笑し、浅間さんや遥風さんに色仕掛けされる日々が続くのだろう。

 これからもずっと続く、平坂市のハチャメチャ寸劇。

 宣言しよう。また平坂市で気になることがあったら、容赦なく飛び込んでやるぜ。

 なにしろ俺は、ハードボイルド兼アウトロー兼ニート――ならびに自称平坂市が誇る便利屋だからな!

 俺はこれからも平坂市っていうアンダーグラウンドで生きていく。

 この、平坂アンダーグラウンドで。

「オーウ。この、リックの存在を忘れてもらっちゃ困りマース。デース」

「お前は金輪際出てこなくていいからな」


 さてと。果たして次はどんな騒動が牙を剥くのかなぁっと。


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 これにて1巻分は終了です。

 読んでくださった方は誠にありがとうございました!


 一応まだ続ける予定ではありますが、一切書き溜めていないので続きは結構先の未来になりそうです……。

 他の作品も書いてるし、仕事もあるしで時間が足りないでござる。。。


 この作品は思春期ニートの無敵の人がいたらどうなるんだろうと想像して出来上がっております。

 そのため16歳なのに無職ニートというかなり特殊な設定となっております。

 そもそも平坂市自体がなんでもありの無法地帯SFワールドと化しているんですけどね!

 ギャグとシリアスが混在した作品になりましたが、きっとこれからも同じテイストになるんでしょうね。


 以上です。

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平坂アンダーグラウンド 小鳥頼人 @ponkotu255

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