暗殺しない転生者

第18話 暗殺しない転生者01

お久しぶりです。

私生活の方でいろいろあって更新ができませんでした。

ようやく落ち着きそうなので更新を再開したいと思います野でよろしくお願いします。

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「くっそ、なんでこんなことになっているんだ?」

 周りの気配を窺いながら、俺はそう毒づく。

「あんなヤバい奴がいるとか聞いてないぞ・・・っと!」

 嫌な予感がしたと同時にその場を離脱する。

 振り返るとさっきまでいたところにナイフが刺さっていた。

「鬼ごっこはそろそろ終わりにしましょうか」

 こちらの居場所はバレてるよな、これ。

 このまま逃げられるとは思えないし、覚悟を決めるか。


「ようやく諦めましたか」

「あぁ、このままだと埒が開かないからな。援軍が来られても困るし」

「なにをおっしゃるのやら。使える駒はすでに無力化された後ではないですか」

「さて、なんのことかな」

 言ってることが本当かはわからないが、言葉通りならうまく無力できてるということだ。

「あなたにとって運がなかったのは、私がいたことです」

「確かにな。あんたみたいなのがいるとわかっていたらそもそもこの仕事は受けてない」

 スリルは求めているが、過度のリスクを負ってまでやる気はない。

 いつだってしっかり調べて余裕がある仕事しかやってない。

 今回は知り合いが緊急だと泣きついてきたので引き受けたが本来なら引き受けない仕事だ。

 おかげで準備が足りなくてこのざまってわけだ

「では、終わりにしましょうか」

「あぁ、残業はしない主義なのでそうしてもらえると助かる」


「おかえり、ミカゲ」

「ただいま、シャロン・・・言い訳があるなら聞くぞ」

「ごめん、あいつが戻ってきてるって情報が掴めてなかったみたい」

「洒落にならない強さだったぞ、あいつ」

 ぎりぎりとはいわないが、初見殺しが多くて苦労した。

 逆に言えば、初見殺しに気をつければそこまでではなかった。

 もっとも、こちらも奥の手を切らざる追えなかったけど。

「それでも無事に帰ってくるあたりさすがだね」

「追加報酬を要求する」

「あんまり出せないけど、こっちの落ち度だから規定に従って出すよ。あ、良かった僕もつけるけど?」

「お前はいらん」

「なんでよ! こんなに可愛い子を好きにできるんだよ? なにが不満なのさ」

「周りの視線が痛すぎるんだよ。それに、身の回りの世話をするやつはすでにいるからいらん。そもそも、おまえはこの盗賊ギルドの幹部候補だろうが。おれはギルド長に恨まれるつもりはないぞ」

 シャロンは俺と同じ歳だが、盗賊としての能力は高く、先日幹部候補に推挙されている

 見た目に反して抜け目もなく、ギルド内の信用も厚い。

 あと、なぜか俺になついている。

「とにかく、頼まれた資料は揃っているか確認しておいてくれ。俺は帰って休む」

「りょーかい。お疲れ様」


「こんなはずじゃなかったんだけどなぁ・・・」

 スリルがある生活がしたかったのは事実だが、ここまで殺伐とした生活は望んでなかったんだけどな。

 そんなことを考えながら眠りについた俺は、その日懐かしい夢を見たのだった。

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