第26話 女湯に突撃した和也と騙された一馬
旅行はそれなりに楽しいものだ。
と考えながら過ごしていたのだが。
途中でとんでもない事を言い出した。
誰がと言えば和也である。
どんな事を言ったのかと言えばこうだ。
『長年の夢だった女湯を覗く』
何言ってんのこの馬鹿。
思いつつ俺は.....和也に言い聞かせる。
和也。お前はカリオスさんに嫌われたいのか、と。
すると和也は、それもそうだが.....エロには勝てん、と悔し涙をうか.....いや。
そんな事をするな。
と思いながらも和也は決行してしまった。
女湯の覗きを、だ。
俺は知らねぇぞ、と思いながら和也を放って置いて風呂に入る。
それから服を着替える。
そうしてバスタオルを腰に巻いていると.....何故か横から佐藤が現れ.....ウッソ!?
「何しているんだ!!!!?」
「ウフフフフ.....」
驚愕しながら佐藤を見る。
何というか水着だが.....スタイル抜群の胸の大きいビキニだけど!
嘘だろ!男湯だぞ此処は!?
と思っていると佐藤は俺にニヤッとしてくる。
そして、実はね。女湯を覗く嫌な予感がしたから急遽だけど貸切にしたの。この場所を。それに混浴場だしね一応此処は、とニヤニヤする。
それから俺を見てから彼方の方角を見る。
「.....雫ちゃんも芽久も居るよ」
「.....!?」
言いながら指差すと。
そこからスクール水着のスタイル抜群の山口と。
ストライプ柄の水着を着けたスタイルが同じく抜群の門司が立っていた。
山口についてはモジモジして恥ずかしそうな顔をしている。
そりゃそうだろうな。
俺だって恥ずかしいわ。
巫山戯るな。
考えながら俺は、このままでは風呂に入れないししかも和也は?、と佐藤に言うと。
佐藤は、借りれるよ?水着、と答え。
そして深々とニヤッとした。
「.....山吹君は沢山のお婆さん達に囲まれているよ。今頃。だって女湯も貸し切っているからね。健康の為の」
「.....へ?」
次の瞬間だった。
あらぁまぁ若い子ねぇ、と声がしての、イヤァー!!!!!!!!!!!、と絶命する和也の声がした。
やっぱり、と佐藤はニヤニヤと苦笑い。
何という.....。
和也.....。
俺は額に手を添える。
天罰が降ったという事だな。
御愁傷様だな.....。
するとそれをお構い無しに佐藤が寄って来る。
胸を押し付け.....コラコラ!
「あ.....ずるいです!」
「私も」
門司が寄って来る。
山口は恥ずかしがっていたがハッとして俺に寄って来た。
そして四方八方から胸を押し付けてくる3.....オイオイ!
コラコラ!?
ヤバいって、と思いながら俺は、勘弁してくれ、と逃走する。
「逃がさないってばよ」
「この場所には私達しかいないしね。かっちゃん」
「わ、私も頑張ります」
「コラ山口!スイッチを入れるな!追い掛けるな!?」
それからドタバタしながら。
俺は何とか水着を借りて風呂に入れた。
まさかの女性3人と、だ。
困った.....。
和也の事も多少は心配だしな。
☆
「でも楽しいね。こうして旅行すると」
「.....そうだな」
「.....うん。私も楽しい」
「.....そうか」
そんな感じで夜空を見上げながら。
俺は会話しつつ身体を洗ったりする。
スポンジを持って佐藤が背中から前に来た。
じゃあ下半身も洗うね、と言いながら.....オイ!
背中は良いかもしれないがドサクサに紛れて下半身は駄目だ!!!!!
「けちんぼー」
「.....あのな。年頃の女の子と風呂に入っている時点でおかしいんだよ俺は。巫山戯た真似をするな」
「じゃあ私が洗おうか?かっちゃん」
「.....止めてくれ.....」
山口は真っ赤になりながら俺の下半身と上を見る。
お前まで.....良い加減にしろ。
俺は思いつつ溜息を盛大に吐きながらスポンジを受け取る。
そして手とかを洗う。
ぶー。じゃあかーくん私の下半身洗ってよ、と言ってく.....ふっざけんな!!!!!
「上でも良いよ.....♡」
「断る!!!!!」
「ぶー。根性無し」
「根性無しとかじゃねぇ!」
じゃあせめて背中は洗ってよね、と向いてくる。
すべすべの背中を、だ。
俺は赤くなりながら、わ。分かった。背中だけだぞ、と言うが。
次の瞬間、佐藤はとんでもない行動に出た。
ビキニを外し、えぇ!!!!?
このクソ野郎!
「ほらほらぁ.....♡.....早く洗って?」
「そこまでするかお前!前だけ押さえれば良いってもんじゃない!」
「こうしないとあちこち洗えないでしょ。約束は約束。早く」
「.....く、くそう.....約束したのを手玉に取りやがって」
俺はすべすべの肌を洗っていく。
すると門司も背後を外した。
何してんだ!!!!?
俺は真っ赤になりながらそっぽを見る。
次は私の番、と言いながら。
これには流石に山口も恥ずかしいのか胸を見て俺達を見てを繰り返している。
山口。お前まで外さなくて良いからな。
「うーん.....感じる.....良い感じ」
「.....お前.....」
「あ、あ!そこ!あ!気持ち良い.....♡」
「お前!!!!!」
赤くなりながら顔を震わせんな!恥ずい!
俺は真っ赤になりながら背中を洗うが。
すると佐藤はニヤッと俺を見てくる。
でも幼い頃に私は君の小さなお◯んちんを見たんだよ?そんなに私から離れなくても、と言ってくr.....。
オイ!?
山口には内緒なんじゃねーのか!!!!?
つーか山口も何で納得してんだ!
「.....まあ勃◯はしてなかったけどね♡」
「佐藤。俺は上がるな?すまない」
「嘘だって!御免なさい!!!!!」
「.....」
山口はノックアウト寸前だった。
目が〇〇になっている。
つまり白目とも言えない感じ。
俺は佐藤に問う。
お前.....エロゲの話しとかしたのか?、と。
山口に、と。
すると佐藤は少しだけ恥ずかしがりながら俺に向く。
「.....うん。だってお友達だから」
「.....共有ってか」
「.....そうそう」
そして佐藤はビキニを戻す。
それから門司に向く。
芽久も背中擦ってもらう?、と言いながら。
文字は頷きながら椅子に腰掛けた。
全く.....。
今日だけだぞ本気でだ。
考えていると、かっちゃん、と言ってきた。
髪を上げる。
「.....ほら。傷」
「.....!.....ああ。あの傷か」
「大きいでしょ?此処だけ髪の毛が生えないから」
「.....そうなのか」
「でも私は良いけどね。.....だって蕾と雫以上に深い関係性が有るし♡」
「.....オイ」
どいつもこいつも。
俺は額に手を添えながら溜息を吐いて居ると彼方から声がした。
つまり本来なら女湯の方角から、である。
そこは俺が洗いますから!!!!!イヤァ!!!!!、と、だ。
和也.....お前は男になったな。良かったな。
そう思える様な叫び声だった。
「山吹君.....上手くいくかな」
「.....何がだ?門司」
「.....カリオスさんとのお付き合い」
「.....彼なりには頑張るだろうさ。.....大丈夫だよ。きっと」
「.....だね。今もそうだしね」
「.....今はヘルって言うか地獄だろ.....」
天罰とも言う、と佐藤は真剣な顔で、ウンウン、と頷く。
いや.....それでも割とかなり可哀想だけどな。
だってこんなトラップがあるとは思わないだろ普通。
金持ちしか出来んぞこれ。
そう思って居ると門司がビキニを着けて立ち上がる。
「雫。貴方も背中を洗ってもらう?」
「.....わ、私は.....」
「良いじゃん。雫。洗ってもらったら?こんな機会は絶対に無いよ」
「.....じゃあその.....脱ごうかな.....」
「冗談だろお前.....」
山口はマジに陰でいそいそと脱ぎ始めた。
俺は真っ赤になる。
本当に何というか.....うん。
俺だけハーレムであっちは意味の違う別ハーレム。
やれやれ.....可哀想なこったな、と思いながら俺は和也に手を合わせるしか。
それしか今は思い浮かばなかった.....。
まるで天国と地獄だ。
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