第4話 エロオタク
何故か俺は佐藤の家に行く事になった。
その理由はエロゲを買う事。
何で俺はこんな目に遭っているのだろうか?
女子がエロゲって何故に。
思いつつも逃げられないのもあって俺は家に来た。
佐藤の家に、だ。
その家はそれなりの大きさがあった。
しかし家の中は一般的な家の構造である。
「ささ。入って」
「.....はいはい.....」
俺は入りながら。
玄関を眺める。
少しだけデカい感じの玄関だ。
食器棚とかも有るしな。
その様な光景を見つつ俺は、それで買った服だが早速着替えるのか、と聞く。
すると佐藤は静かに頷いた。
うん、と。
もう隠す事も無くなったなコイツ。
エロゲ買うのに、だ。
困惑しかないんだが.....。
「えっと.....エロゲは楽しいよ?色々あって」
「.....楽しいのは分かる。.....だがエロゲだ。結局はエロゲだからな。.....お前の趣味は分からん」
「.....そもそもこの趣味は君の.....」
「.....は?何か言ったか?」
「ううん。何でもない」
佐藤は首を振りながら俺に笑みを浮かべる。
何だよ、と思いつつ買った服を着替える為に佐藤の部屋に案内されて。
そのまま俺は服を着替える事にした。
そして着替える。
それからドアを開けた。
「どう?あ、似合っているね」
「.....まあそれは良いが.....お前。エロゲ持ちすぎだろ。部屋がオタクじゃないか。完全に」
「?.....私、エロオタクだし」
「.....」
何だコイツ。
エロゲを隠す気は無いのかコイツは。
全く隠す気が無くなったな.....。
勘弁してほしいのだが。
エロい女子は苦手だ。
考えながら.....苦笑いを浮かべる俺。
「私はエロゲが大好きだから。.....エロゲって言葉が悪いと思うんだよね」
「エロゲームはエロだろ。結局はエロゲだ」
「内藤君はしないの?エロゲ」
「何で俺がしないといけない。俺の印象の全てが悪くなるだろ」
「じゃあ共通の趣味を持とうよ」
「馬鹿野郎かお前は」
何故そんな事をしないといけない。
俺は絶対に嫌だからな。
エロゲをする男子とかオワコンだ。
ましてや美少女以外が、だ。
勘弁してくれ。
そもそもエロゲをする年齢じゃない。
まるでこの世からの拒絶の様に俺は首を振る。
「勘弁してくれ」
「ゲームしようよ。エロゲ。楽しいよ」
「少しは隠せってのお前」
「だってもうバレちゃったし」
「.....ハァ.....」
バレちゃったから俺には配慮しないってお前。
俺はオタクだから良いけど一般人はドン引きだぞマジに。
考えながら俺は苦笑いをまた浮かべて佐藤を見る。
佐藤は本当に嬉しそうに俺の手を引いた。
「じゃあ買いに行こう」
「.....何でそんなに嬉しそうなんだ」
「君が居るから」
「.....は?小さくて聞こえない。大きな声で喋ってくれ」
「内緒だよ。アハハ」
「.....?????」
訳が分からないまま。
俺は誘拐されるかの様に手を引かれた。
そのまま玄関から外に出てから。
近所のゲーム屋に来た。
エロゲ取り扱いの店に、だ。
やはりレトロゲームは良いな、と思いつつ店内を見る。
この店は初めて来たが。
「いらっしゃい」
「.....?」
いきなり奥から店員が来た。
女性の店員。
大学生ぐらいの丸眼鏡の女性。
俺は?を浮かべながら見る。
女性は佐藤を見て俺を見てハッとした。
彼氏!?、と言いながら。
佐藤は紅潮して首を振った。
「違いますよ!真理さん!」
「えー!?違うの!?じゃあどんな存在!?」
「えっと.....お友達です」
「そうなんだ?アハハ。格好良い男の子だね!」
きゃいきゃい騒ぐ女子達。
あのな.....俺は時間が無いのだが。
考えながらも声を掛けるのも面倒なので店内を見渡す。
すると女性がいきなり目を光らせた。
キラーン、と。
「時に.....佐藤殿。.....良いエロゲがありますぜ」
「ほほう。そうなのですか?真理さん」
「此方ですね。ご案内します」
店員が主導して良いのかよ。
エロゲだぞオイ。
と思いつつもそのまま俺も案内されてしまったので何も言えなかった。
すると背後から真理さんとやらが俺ににこやかに向いてくる。
御免なさい。自己紹介がまだだったですね、と言いながら、だ。
「私は鈴木真理(すずきまり)です。現役の大学2年生です。.....宜しくです」
「.....俺は内藤一馬(ないとうかずま)です。.....そこの佐藤の腐れ縁です」
「え?腐れ縁って本当に?彼氏じゃないの?」
「.....違いますから。俺は佐藤の彼氏でも何でもない」
「.....怪しいなぁ?アハハ」
そして俺は案内された。
まさに胸を露出している絵が特徴の18禁の聖地。
エロゲ販売の場所に、だ。
俺は盛大にそのまま溜息を吐く。
全く.....何故俺が。
「.....っていうか真理さんは恥ずかしくないのですか?エロゲ」
「大丈夫.....ってか。興奮する」
「.....」
駄目だこの人。
俺は額に手を添えながら目の前の佐藤を見る。
真剣な顔でエロゲを選んでいる。
客が居ない事を良い事に、だ。
俺は額に手を添えながら.....それを見る。
「時に君はち〇ことか蕾ちゃんにしゃぶらせたりしたの?それぐらいやったの?」
「.....いきなり何を言っているんですか?最低ですね」
「いや。よくあるじゃん。エロゲで」
「.....あのですね。ゲームの中ですからね。それ。.....無い」
「.....そうなの?面白く無いね」
これで分かったけどマジに最低だなこの人。
変態と言えるかもしれない。
俺は額に手を添えながら.....真理さんを見る。
真理さんは笑顔でハァハァ言っている。
ヤバいんですけど。
「ねえねえ。内藤君」
「.....何だ」
「.....この娘可愛くない?」
「可愛いったってエロゲだろ。お前」
「.....もー。真剣に選んで?」
選んで、じゃない。
何故俺がそんな事を。
考えながら見る。
このままにしていても何か問い詰められそうだ。
「一馬君」
「.....何ですか?」
「えっと小声で言うけど彼女は結構.....昔の事を結構引き摺っているから助けて付き合ってあげたら嬉しいかも。友人の私からのお願いかな」
「.....そうなんですか?」
「.....うん。結構.....ね」
少しだけ悲しげな顔をする真理さん。
俺は顎に手を添えながら.....佐藤を見た。
もしかしてエロゲに嵌ったのもそれがあるのか?、と思いながら、だ。
しかしそれなら.....いやでも何故エロゲ。
考えるが全く答えが浮かばない。
何だろうか。
おかしいって訳じゃ無いんだが違和感がある。
「.....昔の好きだった男の子のしていたゲームの影響だって。エロゲに嵌り始めたきっかけって」
「.....そうなんですね.....」
俺は答えながら佐藤を見る。
そうなのだな、と思いつつ、だ。
それで彼女はエロゲに嵌っているんだな。
何だか.....それはそれで、って感じだ。
考えながら俺は、佐藤を見る目が変わったな、と思った。
まるでそうだな。
別人を見る目だな、って思うぐらいに。
しかしそれなら何故俺の体操服を嗅いでいたのだ。
良く分からんのだが。
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