第4話...先輩との帰り

自分たちは電車に乗った。急行列車なので、海斗は4駅。由美先輩は3駅先だ。

帰宅ラッシュだったので、とても混んでいた。

そのため自分と由美先輩はとてもくっついていた。

自分の周りのガヤガヤ音は自分の心臓の鳴る音でかき消されていた。


「どうしたの?顔赤いよ?」


「いっいえなんでもないですよ?」


明らかにやばい状況だった。危うく、心臓の音も共有シェアされそうだったが、2駅たって、大量の人たちが降りていった。


今度は隣同士で座ることができた。が、30分間以上揺れに耐えていたので、緊張よりも疲れが優先し、おちついて話すことができた。ここで質問してみることにした。


「由美先輩は何部ですか?」


「プログラミング部だよーぜひ入ってみてね」


元々プログラミング部に入ろうと思っていた自分は、「よっしゃああ」という気持ちだった。絶対入るしかないっしょこれ。


数分間話をしていたら、先輩の最寄り駅の山中中原駅に着いた。

ここで先輩と別れを告げ、3分後自分の最寄りの山中古河原駅に着いた。改めて見るとすごい駅名だわ、これ。


バスの時刻を見ると、次のバスは40分後なので、駅構内にあった立ち食い蕎麦を食うことにした。自分は海老天ぷら蕎麦を頼んだ。


スープに浸りながらもサクサクな面があるのが絶品の天ぷらがのった蕎麦は絶品の味で、思いの外すぐに食べ終わってしまった。


結局10分しか滞在できず結局、最近駅前にできたばっかりのハンバーガーチェーンで時間を潰すことにした。


待っている間先輩とメアド交換したので会話することにした。するとこんな話題が出てきた。


「何で海斗くんはこの学校に入ったの?」


「面白そうだったから入りました。」


実際は滑り止めなんだけどね...そんなこと言えねぇわマジ。


俺は新商品である、アマスギ―ビーフ略してアマビフを頼んだ。名前の割にはめっちゃ美味しかった。


その後も先輩の会話を続けてやっと時間になり、バスに乗ることができた。バスに揺られること20分、やっと家に着いた。


着いた時にはもう既に7時を回っていた。夜ご飯も食っていた自分は風呂に直行することにした。風呂はジャグジー付きでしかもめちゃくちゃ大きい。

気づいたかもしれないけど親が金持ちのため、リビングなどもかなり広い。

じゃあ何でこんな所に建てたんだと何度か親父に聞いたことがあったが、


「土地代が安いから」


の、一点張りだった。変なところで節約するんだよなぁ親父は。

そのせいでど田舎出身になった。


風呂から上がり、ストレッチや筋トレをしていたら、いつの間にか時刻は9時を回っていた。今日はラブコメ漫画を読むことにした。


読んでるとだんだん自分は由美先輩に恋をしたという実感が、湧いてきた。

その漫画に夢中になって時刻はなんともう12時を回っていたので、今日はもう寝ることにした。


ティローン


スマホの通知が来た。開いてみると由美先輩からのメッセージだった。中を読んでみたら、そこには8文字書いてあった。











「おやすみ。海斗くん」


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