第2話...新たなクラス

入学式が終わり、海斗は新しいクラスの1年b組に入った。ちなみに拓也も同じく1年b組だった。そして新しい担任が入ってきた。


「今日からこのクラスの担任をする義則です。」


どうやら担任は義則という名前らしい。わかってると思うが、男性教師だ。

一人ずつ自己紹介していくが、海斗のフルネームは天野海斗あまのかいとのため、一番最初だった。


「天野海斗と言います。趣味は音楽です。よろしくお願いします。」


まるで典型文テンプレのような自己紹介をした海斗だが、ここで改めて男子校ということを再認識した。男子の中ではかなり恋愛脳の海斗なので、なんか複雑な気持ちになっていた。


自己紹介も終わり、拓也が話しかけて来た。ここで今日一番興味深い話になった。


「海斗知ってるか?男子校ってBLに目覚める人が多いらしいぜ」


「目覚める訳...いや分かんないな」


異性愛者の海斗だが、少し気になった。


海斗はトイレに行こうとしたが、ここであることに気付いた。


「女子トイレがある...」


つまり元々共学ということに海斗は気が付いた。どこから共学になったんだろう、と女子トイレの前で頭を悩ませる中、そこである人が来た。


「ここ女子トイレだよ?」


「わっ!?」


女子生徒がいた。あまりの衝撃で転んでしまった。が、いつから共学になったのか知りたいので思わず聞いてしまった。


「何年生ですか?」


「2年生だよー もしかして君一年生?」


「えっ?あ、はい」


えええええ???!!!共学だったの去年までぇぇぇ???!!!

海斗はショックを受けた。が、女子生徒が話しかけてきた。


「私は由美ゆみ。君は?」


「ぼっ僕は天野海斗といっ言います」


海斗は謎に緊張してしまった。が、この学校に来て初めて女子生徒と話しかけることができた。由美は喋った。


「大変言いにくいんだけど、女子トイレの中に入ってるよ海斗くん...」


「すみませんでしたぁぁぁーーー」


海斗は走るようにその場を去った。


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