少女一人

父上が殺され、叔父上が王座に着くと私は密かに隣国に亡命した。

やっと手にした自由を今更手放し、反乱軍の旗頭になるなんて真っ平だった。


横暴であの女に貢ぎ国を傾けかけた父上より、公明正大な叔父上の方が余程国を正しい方向に導いてくれる筈だ。


誰にも優る権力を手に入れた所で自制心の強い叔父上が間違うことも無いだろう。


後は多分大丈夫だとは思うが、国を捨て逃げ出した小娘1人を見逃してくれることを祈るのみだ。

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