昔、姉に聞いた話。

遠くの遺跡には黄金の巨人が居るんだって。

姉はその巨人を倒して黄金を手に入れると言ってある日姿を消した。父さんも母さんも泣いていたけれど不思議と探し回る様子は無かった。

それから少しして家の生活が少し楽になった。だから、私は姉が本当に黄金の巨人を倒したのだと思った。

家に帰ってこないのは英雄として街にいるからだと。

そんな筈は無いのに。

それから何年も経って事実を知って、私は姉を探し回った。生活の為に奉公に出た姉を。

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