第16話 コロナが終わるまで?

「じゃあ、コロナが終わるまで我慢しようね」


「え!?コロナが終わるまで!?いつ終わるのよー!死んじゃうよー!」


「ははは。だって今言ったじゃん、自分で」


「違う、違う!コロナのほら、言ってたじゃん、1週間?2週間?それでも私は会いたいじゃん、いつもいつもいつも、ね?どれくらい会いたいかっていつも言ってるじゃん」


「うん」


「でもおにいちゃんがそうすると困るからって思って言うの止めたの」


「へぇ、そりゃありがとうございます」


「止めてたでしょ?私。ちょっと偉いでしょ?」


「いやー、みんな来てるね、うちのおにいさんたち」


「え?いまどこ?」


「会社。もうすぐ」


「あ、着いたの?」


「うん。あ、みんないるね。なにやってんだか」


「どうするの?」


「着いた。もうちょっとだな、しのな」


「もうちょっとだね、我慢するー」


「な?」


「うん」


「早くお子のご飯作って」


「もう作ったんだよ。作ってやることないの」


「あ、そうなの?」


「うん」


「やることないの?」


「やることないの」


「それはそれは大変だね」


「遊び行ってい?」


「やだよ、バカ」


「あはは」


「アホ」












  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る