第13話 同族企業

「そんなご高齢なのね」


「で、結局はほら自分で作った会社だから自分の息子にもちゃんと譲れてないんだよね。んー、会長の判断がすべてだからさ」


「まだ判断なんかできるの?そんな年で」


「してるよ。だって九州買ったのも会長だしさ」


「えー!」


「社長は権限ないもん、なんにも。みんな決めるのは会長だから」


「社長は?」


「ないよ、なにも権限。結局最終は会長だもん決めるの。まぁよくあることだよ同族企業のね。会長はいつまで経っても現役で自分でやるから。そういう会社じゃないんだけどね、もうね。元気なうちにどんどん拡張のほうに(聞き取れず)」


「いやだってね、すごかっただろうけどね、昔はもちろんさ」


「そうだね」


「83!?」


「83かな、もうな」


「えー、おじいちゃんじゃん」


「おじいちゃんだよ、もうほんと」


「会ったことあるの?」


「あるよ何度も」


「おじいちゃんだった?」


「シャキッとしてるけどね。しゃべってるとなんて言ってるか七割くらいわかんない」


「あはははw」


「ほんとに。そっから読み取んなきゃいけないから。まーでもまずいよね、ほんとに」




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