第一三九回 エンペラーの謎。


 ――そのためにも、まずは合体。シャルロットさんも含まれる、その中に。



 通常は五機による合体だけれど、飛ばすマシーンのシルバーに搭乗しているシャルロットさん。形状は、まるで円盤……僕らも知らなかった未確認飛行物体とも言えるの。


 そして叫ぶ。


 ――レッツ、エンペラーセブン!


 ということは、実は七機。旧号きゅうごうが搭乗する小型ジェットの、その名もサイクロン。円盤から現れ……そのまま合体。通常のエンペラーにプロテクターを装着するような形……


 旧号の専用機となったサイクロンは兜となり、シャルロットさんが搭乗しているシルバーは、鎧と化したのだ。鎧を纏う、銀の鎧。白銀に輝く鎧は、何者にも負けない誇り高き輝き。合体は完了した。そしてエンペラーの超電磁パワーは、通常の七乗となる。つまりは七倍の七倍となるの。……その力は未知数だけど、一か八かの試みに挑む。



 集うエンペラーの胸の中、七人の戦士。声高らかにシャルロットさんは、


しょう、一点集中よ。エンゼルボールを超電磁ボックスで囲むの」って、それって、どういう……「超電磁ボックス?」「ええ、五千立方メートルの超電磁の巨大な箱。それでエンゼルボールを封じるの」……つまりは、五千立方メートルの箱の中に、直径千メートルの球体を入れるというイメージ。エンゼルボールの引き寄せる力を封じるの。


「もし爆発したら……」想像もつかないこととなる。難易度は計り知れず、と思うと、


「大丈夫。エンゼルボールの引力を相殺するだけとなるから。……つまり、巨大隕石を引き寄せる力を奪うの。それでもって宇宙でエンゼルボールを、超電磁ボックスの中で破壊する。……私も一緒だ、翔。あなたは今、人類についてどう考える?」と、シャルロットさんは訪ねる。すると、翔さんは笑みを浮かべて、


「俺はこいつらと出会えて良かった。初めは喧嘩ばかりしてたんだけれど、それでも、こいつは俺に、仲間ということを、真の友ということを、梨花りかは教えてくれたんだ……」



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