第二十五章 ――来夢来人。
第一二一回 語らう戦友たち。
――急な学園もの的な展開となるけど、僕らは元々、現実な世界では学生だから。
戦闘のない時は、やはり普通の学生……
やっぱり普通の女の子。いつも男勝りな
パラレルな世界での出来事は、
そのことを、僕は目の当たりにしたから、
少なくとも、事の重大さは心得ているつもりだ。千佳だって同じだと思うの、僕と。翔さんを何とか励ましてあげたいと思い、咄嗟にアクションしたミッションだ。
行き当たりばったりの、思い付きだけれども、何も行動を起こさないより遥かにマシだから……そう心を固める狭間に、
それにも負けないようにと、
演じる能天気。ついに声にしてみる。――「さあ、何処に行く? 翔さん次第だよ」
すると、翔さんはフッと息を吐くと、――「お前に任せる。……ありがとな、
そう穏やかな表情で言うの。
すると、するとだよ……ヤバッ、涙出そうになったの。
「なっ、何? 急にそんな、何か調子狂うよ。翔さんがしおらしくなったらロクな事ないんだから。ダメダメそんなの、自己中でKY、それが翔さんなんだから、翔さんが決めてよ、何処行きたいか」……照れ隠しのつもりだった。でも、でもね……
「おいおい梨花、人のこと自己中でKYって、気にしてること散々言いやがったくせに何泣いてんだよ? お、おうよ、じゃあ俺について来いよ、文句たれても知らねーからな」
と言う翔さんの目に、キラリと涙が光っていた。そして兎に角、とにかく歩む……
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