第八十九回 その分解の機能。
――五分割。つまりは五つのメカに分かれたのだ。陸空海の其々の役割を担いながら。
まずは空……
大空羽搏く鷹のように、
そして海……
大海駆けるドルフィンのように、
時折はマーメードの形態になる。その美しさとは裏腹に、その攻撃は野性味に溢れている。あらゆるものを食い千切る顎。そして切り裂く鋭い爪。五台の中でも心臓部となる。
お次は陸……
大地を駆けるパンサー。戦車も掛け合わしている趣の四号機。操縦者は
普通なら、戦える年齢ではないの……
けれどね、
それはある意味、僕らは、僕らの決められた宿命なのかもしれない。……ならば、宿命を使命に変えるのなら、僕らは決して、運命には左右されないブレない一本道だ。
その思いを胸に、可奈は操縦桿を握ってタイガーを走らせる。これもまた戦車を掛け合わした趣で五号機となる。千佳の四号機と同じく脚部となるの。そして、まっしぐらに進みゆくの。悪に向かって……そこには、必ずと言っても過言ではないほど、巨大な敵がたちはだかるの。今回もまたそのようで、迎撃命令が発動された。
迎える敵は、もはや五十メートル以上は普通にある巨大ロボットだった。
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