第十二章 ――全開。
第五十六回 必殺技の集大成。
――夕陽に燃ゆる今がその姿。一斉放射こそが我らの全身全霊。三人の魂だ。
その勢いは、お空ごと吹き飛ばすように、
「な、何て子たちだ? たったの一撃、必殺必中で、聖なる使いを消滅させた」
微かに聞こえた、キッカー君の戦慄にも似た声を。先刻までは、自信に満ちた声だ
ったのが見事なまでに、引っ繰り返されたから、……やはりそう。三人でなければできないことがある。
燃ゆる夕陽は……
もうすっかり煌めく星空。その瞬間、歓喜に弾む
「ほら見て、ナチュラルなプラネタリウムが今ここに」と、機体内にこだました。
一等星を中心に、名もなきお星様。
輝き輝けるから。舞に舞い散るように、あの夕映えの景色が。
それでも間違いなく、僕らは今この時を生きている。夢現でもなければ、紛れもない現実の世界だ。少なくとも僕の息遣い、僕ら三人の息遣いを、今ハッキリを感じるから。
しかしながら地球を見るには、
僕らはあまりにも、普段の日常と等しく近い場所にいる。まるで僕が、僕自身を遠くから見ることができないのと同じように。それほどにも日常化し、普通のことと化した。
「僕らの戦いは何処まで続くのだろう?」
「その問いに答えられるようになるには、まだ幾億光年先の話だろうな?」
「きっとまだまだ先。四十六億年分の謎に匹敵するみたいね。太陽系が誕生してからその方程式を解く程に謎多きことだから。そのうちに、宇宙の平和も守るのかも?」
三人の質問は、語るにつれビッグサイズにも……
そしてその大きさは、「……その通りだ。君達には宇宙の平和を守る使命があるようだな」との、キッカー君の言葉により、答えられる運びとなった。
そして始まるのだ。この執筆の第二部。新たなる戦いの幕が切って下された。
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