第十章 ――転換。

第四十六回 宿命は転ずるの。


  ――前回までの章も第九なだけに、

 運命と呼ばれるはずだったのだけど、僕は開拓するの。


 しょうさんも同じ思い。僕にはわかるの。

 宿命は転ずる。……運命もまた同じ。翔さんの目は、今はもう未来を見据えている。


 その途上で繰り広げられる技と技。ぶつかり合う武器と武器。


 熱を帯びる鞭。横文字にすればヒートロッド。大河のような壁の接近戦は、それだけかと思うと「甘いぞ、翔」との言葉とともに、熱を帯びる剣も使う。バルカン砲も忍ばしていた。弾ける着弾。至近距離での連発だったから、四季折々の装甲に感謝する。


「またも救われたな、四季折々の性能に」


「ランバルさん、途轍もなく強いね。でも、俺たちも負けられないんだ」


 ――ザ・反撃! その言葉を噛みしめ、


 放つ必殺の技。三種の発砲。ガトリング砲からスプレーガン。そこからの間合いを見ながらのハイパーライフル。接近戦はブレイド。青き閃光が迸るブレイド。雄叫びとともに斬りつける。翔さんの顔が紅潮している。その興奮も絶頂に達したのか、


「受けろ! 俺らの全力全開だ」


 それは我が身から。必殺の技が展開する。選ぶは接近戦。交わる剣の高らかな音。宙を舞う左腕……四季折々の左腕が切断された。瞬間同じにして頭部……大河のような壁の頭部が宙を舞う。それは物語る。大河のような壁の崩壊を。ベルリンの壁が崩れるのを連想させながら……あくまで脳内で。現実には激戦の末に、その結果が今、表面化したの。


 両者とも……


 機体は操縦不能となった。でも、二体のジプシーの異名は構える。僕らを攻撃しようとする構えたけど、「やめろ、この勝負はここまでだ。引き上げるぞ」と、ランバルさんはその二体のジプシーの異名の……部下と思われる人たちを制した。そして……


「翔、強くなったな。それに成長したな。私をここまで追い詰めた」


「……また勝負してくれる? ランバルさん……いや、お父さんだね、あなたは……」



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