第11話謎の力

 その様子を見て、黒騎士はそこに俺がいるのに気がついたようだ。

  長い剣を持っている。

 刃物はずるいって。

 「ケントさん、気を付けてください」

 心配されるのも初めてかも。

 あわててニートな技を使ったがなんと黒騎士は鏡のついた盾でそれを跳ね返したのだ。


 跳ね返されたニート技は俺にまともにくらい、力が無くなりそこでだらっーと寝転んでしまった。


 「あぁケントさん……」


 そしてうっすらと黒い騎士が俺に剣を振り上げるのをただ見ている事しかできなかった、と思ったら、フワリと剣をかわす。

 またも黒い騎士の剣が線を描いて横一文字で斬りかかってきたが俺はタラリとそれを避ける。

 

 モナちゃんの声が響いた。

 「あれは伝説のニート技、ニー拳です」


 そうかそれならこいつに勝てる。

 アヒルの嘴のように手を構えて、黒騎士の攻撃をかわしながらはちょっとつつっく。

 

 そのため敵はバランスを崩しガシャーンと大きな音を響かせて倒れたのだ。


 騎士は手と足をひっくり返された昆虫のようにバタバタさせている。

 これじゃ黒騎士じゃなくて黒い虫騎士じゃん。

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