第6話やはりユニケロ

 スヤスヤ眠っている俺は思った気持ちえー膝の感覚が無くなっていたからだ。

 はえ?と不思議に思って下に置かれたものを見てみると代わりにゴツゴツの岩の上に頭がのっていた。

 岩がおか《‥》れておか《…》しーなぁ。

 しかもすっぱかだだったのでーーパンツは履いてるーーもしやモナちゃんは泥棒だったのではないかと頭をよぎる。

 むーっと落胆しているとおーいと声が聞こえたため俺はそちらに目を向けると、茶色の岩が剥き出している丘にモナちゃんが手を振っていた。

 紐にユニケロで購入したTシャツとジーパンが干されていた。

 「ニートクルセイダーさんの妙な洋服が汚れていたので干しときましたぁー」

 笑顔でそう言ってくれるモナカにドキンとなった。

 (そりゃ何年も、女の人は母親しか見たことないもんな、可愛いし大きな人はテレビで見たぐらいだ)

 「ありがとよ、俺の洋服は二着しかないので助かったぜ」

 格好いいセリフをはいた俺はキメ顔でモナカに叫ぶ。

 そう今日から俺は生粋のニートいや、ニートクルセイダーだ。

 


 俺はビシッと乾いたユニケロののらくろコラボのTシャツに着替えた。

 大きなのらくろの顔がTシャツの半分をしめているクールな奴。

 「ところで俺は何をすればいいんだ?」

 モナカがよくぞ聞いてくれたと俺の両手をつかんだ。なんだ?人間ってあったけぇ。

 「この世界には働きすぎる呪いをかけられて疲れまくってしまった人々がたくさんいます。それを非ニート達と呼んでます」

 そうか、だからガオウルフ達ははりきっていたのか。

 「ケントさん、どうかこの世界を救って下さい」

 よしきた! これで俺はヒーローだ!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る