第5話ニートな力発動

 いきなり一匹のガオウルフが俺めがけて飛びかかってきた。

 俺は目をつむり恐怖で手で顔を隠した。

 何か光った気がするぞ。

 そう感じた俺はそぉと目を開けてみると、ガオウルフはみなダラーと寝転んでいた。


 まるで働きたくない俺のように。

 「ウキャー!!!!」

 黄色い声ならぬKろい声にびっくりして振り返るとモナちゃんが嬉しそうにピカピカの石がついた杖を持ってピョンピョン飛び上がっていた。

 「さっすがニートクルセイダーさん。ガオウルフを働けないようにしてしまいましたね」


 これが俺の力……。

 他のガオウルフにもこの技をお見舞いしてやり、彼らはぐったり寝転んでいる。

 俺みたいだ。

 


 草原でモナちゃんがおこした火でガオウルフの肉を二人で頬張っていた。

 星が出ていていい雰囲気だ。

 彼女の話によるとここはこのような怪物が襲いかかってきたりいろいろ大変でみんな働きぱなし、働かないニートクルセイダーは尊敬されているらしい。

 そしてこの女の子は魔法使いではなく猫魔導師で猫も仕事はしないので敬われて、崇拝されてその力を彼女は使えるのだ。

 その猫もチートな技が使えるらしいが気ままな奴らだからいつ使うか分からない。


ガオウルフの油がべたべたでペロペロなめてモナちゃんに膝枕してもらった、スベスベで気持ちえーなぁ。

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