第6話 仁の願望とは
異世界への転生が決まった仁。
自身の願望が叶うかもしれないと興奮は高まるばかりだ。
『ご希望の種族をお聞きしても?』
〈ここには知り合いも誰もいない。希望にも答えてくれるらしいし・・・だったら全てを曝け出そう!〉
「ヴァンパイアってありますか?それも真に始まりのヴァンパイアで!」
部下の質問に対し、興奮気味に答えた仁。
そう。仁の願望とは、自身が愛読していたラノベ。それに登場する【ヴァンパイア(真祖)】となり転生する事だったのだ。
『御座います。今回転生されます世界には【ヴァンパイア(真祖)】は以前に存在していましたが、現在は存在致しません。ただ神々から影響により誕生する【ヴァンパイア(真祖)】は存在しないものの、真祖から派生した【ヴァンパイア(始祖)】並びにそれ以下は一定数存在致します。それでもよろしいですか?』
「大丈夫です!!!!」
願望の叶うならば、多少のことなど気にしない仁だった。
『話は纏まったみたいだね。私からも今回の事、謝罪させてもらうよ。最高位の私の管理不足も原因の1つだからね。申し訳なかった。転生については私が責任を持って行うから、安心してくれ。それに我々の不手際が原因だ。本来は絶対に行ってはならない事だけど、特別に私からサービスさせてもらうよ。』
「有難うございます。」
素直にお礼した仁。自身の願望が叶うのだ。心からの感謝だろう。
『では転生前に、2.3説明しておくよ。転生先での自身のことは’’ステータス’’と唱える事で確認出来る。その時に色々と確認してくれ。以前の世界と転生先では、常識等が全く異なる事もあるだろう。その為に君には、それをサポートするための者を一緒に付ける。創生の神々の中でも最下級の神だが、君に対しては従順だ。色々と役に立つことだと思う。そして最後に。転生先を管理する神には君には、手出し無用と伝えておく。本来世界のルールや方向性を決めるのは、管理神の仕事だ。ルールに則りそれにそぐわない者(物)は排除しても構わないのだが・・・我々にはそういったものがない。善や悪といった概念がないのだ。我々が原因で転生する君には、新たな生で自由に生きてもらいたい。なので何をしても神々が介入しないようにしておく。以上だが、質問はあるか?』
「ありません。逆に色々として頂き感謝しか。僕の願望も叶いますしね。」
『それは何よりだ。ではそろそろ。』
ここで話の冒頭(第1章 第1話参照)に戻るのであった。
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