第5話 やっぱテンプレなの?②

混乱しいく頭・・・

だけど話を聞かなくては、どうにもならないとも理解している仁は部下の方に続きを促した。

「続きをお願いします。」

『はい。我々創生の神々は世界への不干渉が鉄則です。ですが今回ばかりは我々側のミス。しかも世界の崩壊を招く緊急事態です。創生側の最高位で在らせます創生神様と破壊神様が動いてくださったのです。人からただ神格と神力だけを取り出すことは出来ません。仁様には本当に申し訳なかったのですが、世界の崩壊を防ぐ事を優先に考え元の世界ではお亡くなりになる形でこの世界に来て頂きました。我々の勝手により仁様の人生を終わらせてしまった事、誠に申し訳ございません。』


少しずつ理解が追い付いてきた仁は、ふとある事に気付いた。

〈これって・・・!まさかのアレ!?やっぱテンプレなの!?〉

次第に興奮気味になりつつある仁は、自身の気持ちを抑えながら質問した。

「原因は理解しました。元々今の人生に希望があった訳でもないので、未練とかはあまりありません。しかし今後についての説明もあるとおっしゃっていたのは?」


『はい。ご理解頂けた事、痛み入ります。今後についてのご説明ですが、仁様には謝罪の意味も込めて別世界・・・異世界へと転生して頂き、新たな生を謳歌して頂こうかと考えています。候補と致しましては、①元の世界での中世ヨーロッパ時代・剣と魔法がある世界。②元の世界での近未来・科学と機械が発展した世界。そして③元の世界に近しい世界。この3世界を候補として挙げて・・・』

「①の世界に行きたいです!!!!!!」

〈テンプレ確定ー!!!!!!〉

話を進めるにつれ、興奮を抑えることが出来なくなった仁。

部下の話も途中に、つい意気込みながら発言してしまったのである。


『本当によろしいのですか?1度転生してしまうと、後の変更は出来ませんが・・・』

少し不安げに語る部下に対し、仁ははっきりと断言した。

「構いません!!むしろ最高です!!!」

『分かりました。では①の剣と魔法の世界へと転生して頂きます。この転生については我々の謝罪の意味も込めてますので、仁様の要望には限りなくお答えした上で転生となります。仁様はこちらの世界に来て頂く際、生身の身体では存在することが出来ない為魂のみの状態で来て頂きました。ですので転生の際は新たな肉体に魂をいれての転生となります。この世界には多種多様な種族も御座いますので、ご希望がありましたらお選びになることも可能で御座います。』

〈マジか!マジか!マジかー!!!これって俺の密かな願望も叶うかもしれない!!〉

興奮度がさらに増した仁。彼の願望とは一体・・・

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