第4話 やっぱテンプレなの?①


『まずは仁様の現状とそれを招いた原因についてご説明します。』

「お願いします」

光球もとい創生神様の部下の方から、最後の質問に答えてもらうことになった仁。

創生神様の謝罪と言う発言に疑問に思いなが先を促した。


『はい。端的に申し上げますと、仁様がいた世界では仁様はお亡くなりになりました。死因は心不全。原因といたしまして・・・誠に申し上げにくいのですが、私の報告ミスにあります。』

「へっ???」

自身が死んだのだろうとは思っていた仁だったが、創生と抹消という大それた神々の行いが関係していると聞いていた為、連絡ミスという安易な理由で死んだと聞かされ間抜けな声をつい出してしまった。


『創生と抹消の神には、創生神様と対を成すもう1柱の神がいらっしゃるのです。その方は崩壊が始まった世界が、自己崩壊を起こす前に抹消する役割が御座います。私共は崩壊しかけている世界がないか巡回し、また世界を管理する神からの報告を精査したのち、崩壊を防ぐ事が不可能と判断した世界を破壊神様に報告致します。』

部下の方は淡々とした口調ではあるものの、明滅は若干の弱弱しくなっているような・・・仁はそん感じ取った。


『ここで原因となる私の報告ミスになるのですが・・・報告した世界は崩壊とは全く無関係の世界を誤って報告したために、その報告に則り、破壊神様はその世界を抹消致しました。それだけならまだ仁様の死亡とは関係なかったのですが、運悪くその近くで創生神様が世界を創生している最中だったのです。創生中の世界は限りなく不安定で、少しの刺激でもバランスが崩れ爆発を起こします。それが抹消という破壊を近く行ったが為に、膨大なエネルギーを受け大爆発を起きました。』

『あれを他の世界への干渉を抑えるのには、苦労した。』

頭だろう部分に手を当て、首を振る創生神様。

『面目次第も御座いません。』

〈苦労したんだろうなー〉

ぼんやりとした想像をもとに、創生神に同情する仁。


『世界は神玉しんぎょくという創生神様のみが作れる宝玉と、膨大な神力により創生されるのです。それが今回の大爆発のエネルギーにより神玉は神力を伴って、他の世界へ飛んでいきました。我々は飛び去った神玉の捜索に尽力しその結果、仁様の体内に入り込んだ事を確認致しました。仁様の体内では神力と爆発エネルギーが渦巻き、その影響により神玉は神格へと昇華してしまったのです。』

「まさか・・・」

『仁様のご想像通りかは分かりかねますが、神格となってしまっては不安定となり只の人では耐えられるものではありません。不安定となった神格は暴走し、世界を崩壊に導きます。世界もしくはそこに生きる者に多少の干渉が出来るのは、その世界を管理する神だけで御座います。』

〈だったら僕はどうして・・・〉

話を聞くにつれ、混乱していく仁。



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